エンドレス・ワルツ 作品情報
えんどれすわるつ
作家・鈴木いづみは出版社から、伝説のサックス奏者で、いづみの夫だった阿部薫の伝記執筆の依頼を受けた。いづみと薫が初めて出会ったのは、学生運動の盛んな70年代の新宿ゴールデン街のバーだった。サックスの天才を自称する薫は、いづみに一目惚れ。強引にいづみのアパートに転がり込んで来てしまう。二人は、酒とクスリとセックスと芸術論の日々に溺れ、やがて結婚する。だが、その無軌道な生活ぶりは治ることはなく、むしろひどくなるばかりだった。特に人一倍嫉妬深い薫は、いづみの過去の男の江田とのことや創作上の意見の食い違い、ライヴ活動と自分の音への追求のいきづまりなどからすぐにヒステリーを起こし、いづみに暴力さえふるうようになる。また、持病の癲癇に悩まされたり、プロデューサーのノブ子と浮気したり、果ては精神病院送りとなってしまうのだった。そんな彼を見て次第に現実に目覚めていくいづみ。彼女は自分の仕事と生まれたばかりの娘を守るため、ついに彼を家からたたき出す。しかし、いづみにとって薫のいない生活は空虚そのものだった。だから突然舞い戻って来た薫を、いづみは再び迎え入れてしまうのであった。ところがある晩、仕事中のいづみは隣室で薫が絶叫と共に倒れているのを発見。急いで病院へ運び、懸命に看病したが、薫はそのまま帰らぬ人となってしまう。それからのいづみは精神に異常をきたし、薫の幻を見るようになる。86年の秋。出版社の原稿の催促に、いづみは今も続いている彼との関係を過去のものとして書けないと言い残し、7歳になった娘が眠るベッドの横で首を縊った。それから10数年後、成長した娘は両親との写真を見つめ、微かな記憶に思いを馳せるのだった。
「エンドレス・ワルツ」の解説
実在した天才的サックス奏者・阿部薫と元女優で作家の鈴木いづみをモデルにした愛憎ドラマ。原作は第31回女流文学賞を受賞した稲葉真弓の同名小説。監督は「シンガポールスリング」の若松孝二。主演は「外科室」の広田玲央名と「水の中の八月」の町田町蔵。(R指定)
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 1995年10月7日 |
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キャスト |
監督:若松孝二
原作:稲葉真弓 出演:広田玲央名 町田町蔵 相楽晴子 古尾谷雅人 佐野史郎 百瀬あすか 室田日出男 あいはら友子 副島輝人 灰野敬二 フェダイン(不破大輔、川下直広、大沼志朗) 種子 小水一男 川上泳 よこやまよしひろ 柳川芳命 水上竜士 |
配給 | 松竹=松竹富士 |
制作国 | 日本(1995) |
年齢制限 | R指定 |
上映時間 | 102分 |
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