スキンレスナイト 作品情報
すきんれすないと
AV監督の加山は、妻の千恵や数人の仲間たちと新宿の片隅で小さなAV製作会社を営んでいた。もともとピンク映画界で育ち、数本の映画を撮ったもののピンク映画衰退という時代の流れや、家族を養っていくためにAVに転向した加山は、そんなAV界に多少の疑問を感じつつも、その楽しさに熱中しながら生活を支えていた。そんなとき、偶然学生時代の未完成8ミリフィルムを見つけた加山は、自主映画を撮ってみようかなという思いが沸いてくる。だが、現実的にAV監督の日常が待っている加山はなかなか割り切れない。「あのころの自分に戻ってみたい」と思うようになってきた加山は、ふと学生時代に憧れた女・依子のことを思い出し、彼女の家の裏のアパートを借りて既に主婦となっている依子のライフスタイルを陰で見つめる。そんな時、加山の周りでは親会社とのあれつきや、仲間たちとの衝突、学生時代の友人がガンになったことなど、家庭も仕事も日常も微妙にずれ始めていた。さらに加山は十日以上も会社を空けて行方不明。そんな加山を何とか救おうとする千恵と娘・亜希の存在。加山は映画のシナリオ執筆のため、千恵と結ばれた場所でもある『伊豆の踊り子』の舞台の旅館にいた。過去の自分たちを取り戻そうと千恵と亜希を呼んで忘れかけていた楽しい一時を送った加山は自らを見つめ直し、また日常へと戻っていくのだった。
「スキンレスナイト」の解説
AV(アダルトビデオ)業界を背景に再び映画を撮ることに揺れ動くAV監督の姿を描く。脚本・監督は「愛奴人形い・か・せ・て」の望月六郎。共同脚本は「母娘監禁 牝 〈めす〉」の斉藤水丸(信幸)。撮影は「パンツの穴 本牧ベイでクソくらえ」の遠藤政史がそれぞれ担当。デジタルレストア版が2023年9月16日より劇場公開(配給:フルモテルモ)。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 1991年4月6日 |
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キャスト |
監督:望月六郎
出演:石川欣 八神康子 桂木文 宮下順子 佐藤正宏 河原さぶ 村松利史 趙方豪 亀山助清 吉田信幸 小林輝 阿部聖美 碓田清司 サード長嶋 水野良一 望月祥子 伊織祐未 久保晶 野上正義 森八千代 小沢奈美 立花あやか 冴島奈緒 滝沢薔 鮎川真理 |
制作国 | 日本(1991) |
上映時間 | 105分 |
(C) イースタッフユニオン
ユーザーレビュー
総合評価:3点★★★☆☆、1件の投稿があります。
P.N.「ige」さんからの投稿
- 評価
- ★★★☆☆
- 投稿日
- 2023-09-19
自分の仕事や家庭の事を改めて考えさせられる作品。
本年度ベスト級。
1991年の作品をデジタル加工して再上映した作品。
全くノーマークだったけどお気に入りの城定秀夫監督がTwitterで本作を推してしたので鑑賞。
映画愛に溢れた作品と思いき、ちょっと違ったストーリー。
監督の自伝的な作品と言うことで、生々しい感じの作品だった。
生活の為、AV製作会社を運営する加山。
子供に自分の仕事の事も言えないまま生活している感じ。
加山があるきっかけで自分が作りたい作品の脚本を書き始めるんだけど、その内容が素敵だった。
夢に向かって行く感じではなく、現実を認めて進んで行く加山の姿に考えさせられる。
デジタル加工されているとはいえ、当時のマイクの品質なのか聞き取れないセリフやBGMの音量のバランスが気になったけど、本作が表現したかった事はヒシヒシと伝わって来る。
観賞後、本作の監督やキャストの方のトークショーでは皆さんオジサンなんだけど、楽しく前向きな会話が素晴らしかったです( ´∀`)