槍一筋日本晴れ 作品情報

やりひとすじにほんばれ

江戸の裏町にある俵星玄蕃の道場。門弟たちは荒稽古に恐れをなして去り、この貧窮の主に仕えるのは現在は野辺地万作唯一人である。そんな時、赤穂浪士・倉橋伝介が、町人に身をやつし新助と名乗って弟子入りを志願した。しかし、新助の弟子人りは容易に許されなかった。吉良家から玄蕃を三百石で迎えるという話があった。この仕官の話は、居酒屋長兵衛の娘で、玄蕃に惚れている芸者お滝が、出入り先の千坂兵部の意向として伝えてきたものだ。が、玄蕃は五百石以下では仕官しないという。新助は玄蕃の家にいついて袋貼りの内職を手伝っていたが、長兵衛のもう一人の娘お糸に見染められた。お糸が玄蕃に頼みこみ、ようやく新助は弟子入りを許された。万作が栄養失調から胸を病んで倒れた。人参を飲まねば助からぬという。二十両という金が必要だ。玄蕃は兵部に会い、吉良家の後に控える上杉家に仕官の約束をし金を受取った。新助にとっては、玄蕃を敵に廻すことになった。彼は同志の原と一策を練った。原を本多家の家臣に仕立て、使者を玄蕃の許に派し、千石で勧誘するというのだ。だがこれは玄蕃にはねられた。非常手段として新助は玄蕃の寝こみを襲った。逆に捕えられ、庭先に投げ出された。お糸に救われた。--元禄十五年十二月十五日の朝、玄蕃はまた本多家の使者と称する原の訪問を受け、仕官を請われた。玄蕃は謀略としりながら、仕官の儀を了承した。そして、迎えに来た吉良家の使者に対して断りを言った。夜半、かすかに響いて来る山鹿流の陣太鼓の音を聞いた。四十七士が吉良邸で奮戦していた。玄蕃は槍を小脇に往来を睥睨し、討入りを妨げる者は誰も通さなかった。夜明け、赤穂浪士は本懐をとげて引さ上げた。玄蕃に感謝しながら倉橋、原をはじめとする彼らは泉岳寺へ向った。

「槍一筋日本晴れ」の解説

「サザエさんの新婚家庭」のコンビ蓮池義雄の脚本を、青柳信雄が監督したもので、コメディ風に描いた義士外伝もの。「若い恋人たち」の西垣六郎が撮影した。

公開日・キャスト、その他基本情報

キャスト 監督青柳信雄
出演加東大介 小泉博 藤間紫 八千草薫 葛城日佐子 柳家金語楼 清川虹子 森川信 坂東簑助 笈川武夫 中丸忠雄 岩本弘司 上田吉二郎 丘寵児 田武謙三 由利徹 八波むと志 南利明 小杉義男 沢村いき雄 熊谷二良 勝本圭一郎 谷村昌彦 久野四郎 平凡太郎
配給 東宝
制作国 日本(1959)
上映時間 93分

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最終更新日:2022-07-26 11:03:46

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