満月乙女笠 作品情報
まんげつおとめがさ
扇藩三万八千石の城下町は藩主米春公の病弱をいいことにした鯛沢善兵衛一味の暴政で苦しんでいた。また、一味と結託する豪商糸屋万兵衛は料亭亀屋の娘お勝を強引に自分の倅にめあわせようとしていた。亀屋の女中お福は板前の新助を慕っていた。その頃鯛沢一味は「世直し天狗」なる怪人物に夜ごと襲われていた。町は噂で持切り、それを伝え聞いた城中の月姫は、十五年前に出奔した兄三之介の仕業ではないかと一縷の望を掛けた。鯛沢にしても内心の驚愕をかくせず、この上は主君を亡き者にして月姫と倅彦之進との縁組を纏めようと焦る。そんなある日、店の新助は金を盗られてしまい、それを埋合せようと賭場に入り浸ることが多く、お福をはらはらさせた。数日後、お福に横恋慕する鯛沢一味の岡本が彼女を拐かした。だが岡本は天狗に切られ、お福は無事に戻された。その頃、時ならぬ緊急会議が城内で催されていた。恒例の黒潮八幡の祭礼で月姫をおとりにして天狗を葬ろうと言うのだ。その日、祭礼酣わの八幡境内、突然神官たちが装束をかなぐり棄てた。新助実は三之助以下藩譜代の忠臣たちである。天狗は新助だった。白刃が飛び交い、鯛沢一味の上に天誅が下された。--数日後お福は城中に迎えられた。
「満月乙女笠」の解説
北条秀司の原作『天狗騒動』から新人目黒三平が脚色し、「さけぶ雷鳥 (三部作)」の内出好吉が監督「怪談番町皿屋敷」の松井鴻が撮影した。主演は「水戸黄門(1957)」の東千代之助、尾上鯉之助、「素浪人忠弥」の原健策、「怪談番町皿屋敷」の星美智子。ほかに堀雄二、山形勲、杉狂児、東宝の沢村宗之助などのベテラン陣。
公開日・キャスト、その他基本情報
キャスト |
監督:内出好吉
原作:北条秀司 出演:東千代之介 星美智子 杉狂児 松風利栄子 河村満和 富久井一郎 赤木春恵 太田優子 矢奈木邦二郎 時田一男 原健策 沢村宗之助 明石潮 若水美子 梅村波路 高松錦之助 堀正夫 鳳衣子 堀雄二 山形勲 尾上鯉之助 海江田譲二 津村礼司 浅野光男 藤川弘 中村時之介 楠本健二 智村清 岡島艶子 五条恵子 船津高也 岸田一夫 東日出雄 石丸勝也 熊谷武 香月涼二 |
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制作国 | 日本(1957) |
上映時間 | 66分 |
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