旗本退屈男 謎の幽霊船 作品情報

はたもとたいくつおとこなぞのゆうれいせん

慶長十四年、薩摩藩の属領となった琉球王国は、以来年に一度の貢ぎ船を送り、親睦を深めていた。今年も貢ぎ船が入港した。使者は数々の貢ぎ物を献上、尚貞王の病臥、王子芙佐丸の発狂を報告、王位継承の件まで具申に及ぼうとする。家老平田監物、大迫庄左衛門らの制止でその場で貢ぎ物披見の段取りとなったが、貢ぎ物の一つ大長持から白装束の女が飛び出す。使者は直ちにその女を斬った。だが女は監物にすがり、何事かを告げんとして息たえた。この薩摩に姿を見せた三日月傷のお殿様、人呼んで旗本退屈男、早乙女主水之介である。従うは横這いの円太、弥八、易者一徹に菊路など。幕府の命で薩摩、琉球の交流見聞が使命である。怪事件は相次いで発生する。王子の付人で監物の娘里枝の使者が毒の吹矢で射殺される。真相糾明に琉球へ渡る監物と大迫。退屈男も後を追う。琉球では在番奉行の行方不明、尚貞王の苦悶の情。山中で巫女のキトウを受ける王子と、王の一族阿麻和利の歓待に拘わらず、監物の疑惑は深まるばかり。一方、舞姫百踏の家に旅装を解いた退屈男。その夜、退屈男を、襲撃する怪人の一隊。一人を捕えて見れば阿麻和利一味である。かくて、退屈男七面八臂の活躍は、遂に王宮の悪者追討の挙となる。陣屋に捕われていた王子や里枝も救われた。だが哀れ里枝は深傷を負い世を去った。今は亡んだ阿麻和利一味の謀略から王子を守らんと、狂乱を装おわせたけなげさ。遠く去る琉球の島に手をかざし、亡き娘の面影を胸に秘める監物、その側には退屈男の姿があった。

「旗本退屈男 謎の幽霊船」の解説

“旗本退屈男”シリーズ二十本記念にイーストマン東映カラー色彩で製作される佐々木味津三原作の映画化。南国琉球を舞台に王家乗っ取りの陰謀覆滅を描く。脚色は「三っ首塔」の比佐芳武。監督、撮影は「父子鷹」のコンビ松田定次と川崎新太郎。主な出演者は「父子鷹」の市川右太衛門、薄田研二、「満ちて来る潮」の高千穂ひづる、「忠治祭り 剣難街道」の田代百合子、「金語楼の兵隊さん」の横山エンタツ、「母子像」の山手弘など。

公開日・キャスト、その他基本情報

キャスト 監督松田定次
原作佐々木味津三
出演市川右太衛門 江原真二郎 薄田研二 原健策 藤川弘 舟津進 大野則彦 近松竜太郎 河村満和 矢奈木邦二郎 横山エンタツ 杉狂児 渡辺篤 伊東亮英 中野雅晴 山内八郎 人見寛 田代百合子 勝浦千浪 水野浩 有馬宏治 高千穂ひづる 山手弘 三島雅夫 進藤英太郎 上代悠司 永田靖 神田隆 小田部通麿 百々木直 富田仲次郎 山形勲 東日出雄 中野文男 千石規子 津村礼司 吉井待子 団徳麿 美山れい子 千津伶子 千舟しづか 吉田江利子 島田秀夫 上野嗣彦
制作国 日本(1956)
上映時間 90分

ユーザーレビュー

レビューの投稿はまだありません。

「旗本退屈男 謎の幽霊船」を見た感想など、レビュー投稿を受け付けております。あなたの映画レビューをお待ちしております。

最終更新日:2022-07-26 11:03:47

広告を非表示にするには