青い果実(1955) 作品情報
あおいかじつ
ここは海岸の一都市。早川と海田がリーダーになっている「朝がゆ会」が、毎朝欠かさず町はずれの温泉旅館まで駈足をするのは、菊水荘の女中頭お菊さんから温泉とおかゆのサービスを受けることと、もう一つ、金満家の娘美也子の窓の下を通るのが楽しみだったからである。はじめ「朝がゆ会」に声援をおくっていた越後屋呉服店の娘初恵や泉屋雑貨店の娘千枝子たちも、「朝がゆ会」の目的がどうやら美也子にあるらしいと判って絶交を宣言した。美也子には東京の大学にいたころからの知合いで、今は市の病院にインターンで来ている田村次郎という意中の人があるが、田村は働かざる者は食うべからずという主義で、富豪令嬢など見向きもしない。そこで発憤した美也子は、市の保育園に保姆として働くことになった。そのころ、偶然千枝子と美也子が逢い、「朝がゆ会」の話が出たのがキッカケで、一つの計画が若い女たちの間で進められた。美也子の誕生日当日「朝がゆ会」の青年たちは、パーティに招待されて夢かと喜んだ。が、現われたのは十数人の仮面をつけた美也子--初恵や千枝子たちだった。早川は初恵を、海田は千枝子を抱いて踊りながら、彼女らに愛の言葉を囁くのだった。一方、美也子の保育園づとめなど長続きしないと多寡をくくっていた田村も、彼女の情熱に次第にうたれ、その気持はやがて愛に変っていった。つぶれかかっていた保育園も、美也子の情熱に負けた父運平氏や越後屋、泉屋の頑固親父連の援助と、青年男女の協力で見ちがえるように立派になった。
「青い果実(1955)」の解説
キング連載の源氏鶏太の小説を「石松故郷へ帰る」の笠原良三が脚色、「帰って来た若旦那」の青柳信雄が監督、撮影は芦田勇が担当した。主なる出演者は「朝霧(1955)」の岡田茉莉子、「姿なき目撃者」の小泉博、「だんまり又平 飛龍無双」の三浦光子、「やがて青空」の太刀川洋一、小林桂樹など。
公開日・キャスト、その他基本情報
キャスト |
監督:青柳信雄
原作:源氏鶏太 出演:岡田茉莉子 小川虎之助 小泉博 一の宮あつ子 三浦光子 柳家金語楼 森啓子 中村是好 河内桃子 見明凡太朗 小林桂樹 太刀川洋一 宝田明 堤康久 岡部正 鈴木孝次 渋谷英男 北野八代子 宮田芳子 二條雅子 豊島美智子 花房一美 馬野都留子 瀬良明 三田照子 |
---|---|
配給 | 東宝 |
制作国 | 日本(1955) |
上映時間 | 89分 |
ユーザーレビュー
レビューの投稿はまだありません。
「青い果実(1955)」を見た感想など、レビュー投稿を受け付けております。あなたの映画レビューをお待ちしております。