銀座二十四帖 作品情報
ぎんざにじゅうよんちょう
京極和歌子は少女時代、奉天で、今ではただ五郎としか記憶がない放浪画家に“少女像”を描いてもらった。この絵にはGMとだけサインがある。画家との再会を夢見る彼女は、その絵を銀座の泰西画廊に持ちこむ。まもなく桃山豪という画家が名乗り出たがやがて第二の男が名乗り現われ、桃山はニセであることがわかる。第二の男はプロ野球のスカウト三ツ星五郎であるが、彼も怪しい。一方、銀座の顔役で花屋を経営している三室戸完こと通称コニイは、この事件の最初から和歌子に異常な関心を示していた。彼女は夫の克巳がヒロポン密造の事業に関係しているのを嫌って、一人娘珠代を大磯の自宅に残したまま別居しているが、そこへ突然大阪から姪の仲町雪乃が上京して来た。ある日、コニイは子分ジープの政のことからバー「キャロル」の連中と大乱斗を演じ留置場へ放りこまれるが、その中でバーのマスターからGMという名は三室戸五郎のことで、大陸からの引揚者で年は四十才前後ということを聞き驚く。コニイの実兄だったのだ。翌朝釈放されたコニイはやがて、和歌子に花屋を手伝ってもらうことになった。和歌子も彼の店で働くことに生き甲斐を感じた。ところが三ツ星から和歌子は三室戸五郎の妻だといわれ、コニイは二度吃驚し、果して兄か否かその男と対決しに行く。ところが、意外にもそれは三室戸五郎の昔の親友であり、現在和歌子の夫である克巳であった。兄の名をかたってポンや麻薬を密売している憎い男と思った時、すでに克巳の背後に警官隊の包囲が迫り、克巳は自殺した。和歌子は、コニイと再会を約しながらも、銀座を去って行くのであった。
「銀座二十四帖」の解説
週間朝日連載の井上友一郎の小説を「うちのおばあちゃん」の柳沢類寿が脚色し「あした来る人」の川島雄三が監督「七つボタン」の横山実が撮影を担当した。主なる出演者は「志津野一平 地獄の接吻」の河津清三郎、「おしゅん捕物帖 謎の尼御殿」の月丘夢路と北原三枝、「青空の仲間」の三橋達也、「緑はるかに」の浅岡ルリ子の他日活入社第一回の大坂志郎など。
公開日・キャスト、その他基本情報
キャスト |
監督:川島雄三
原作:井上友一郎 出演:河津清三郎 月丘夢路 江川美栄子 相馬幸子 小夜福子 北原三枝 三橋達也 大坂志郎 安部徹 芦田伸介 岡田眞澄 長谷部健 織田政雄 菊野明子 渡規子 関弘子 佐野浅夫 浅丘ルリ子 柴田新 森繁久彌 |
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配給 | 日活 |
制作国 | 日本(1955) |
上映時間 | 117分 |
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ユーザーレビュー
総合評価:3点★★★☆☆、1件の投稿があります。
P.N.「ステイプラー」さんからの投稿
- 評価
- ★★★☆☆
- 投稿日
- 2023-08-14
私が2才の頃製作された映画です。ヒロポンという覚醒剤があったことは、ニュース映像で知っています。20代の頃、銀座8丁目の貸ビルにあった会社に通っていた事があります。この映画の原作となった小説がある由ですが、半分以上は想像の世界なのでしょうか。後半は東映のやくざ映画を、踏襲したような展開です。浅丘ルリ子さんが、まだ子供で何とも可愛く、そこに一番惹かれました.