任侠 魚河岸の石松 作品情報

にんきょうかしのいしまつにんきょううおがしのいしまつ

昭和三十三年の東京中央卸売市場では、暴力団金竜興業の社長砂川が、卸売会社の一つ大東水産と結び、新しい勢力を張ろうとしていた。この魚河岸で働く遠海漁業の運搬人“魚河岸の石松”こと木村松吉は、暴れ者だが義理人情に厚かった。先日も、大東水産のキノキンとキャバレー黒水仙のホステス由美との仲をとりもちその経営者砂川の弟英人を怒らせてしまった。そうした頃、魚河岸では独航船からマグロの陸揚げが始まった。石松やキノキンらに混って汗を流す遠海漁業社長国枝の娘美智子の姿もあった。心をうたれながら、その様子を眺める独航船の漁撈長花輪に砂川が、新会社に漁獲を廻し、手を組まないかと話しよった。平素、国枝に恩義を感じる花輪は断った。勢力拡張に燃える砂川兄弟は、石松らの親睦会が慰安旅行に出かけると、美智子に縁談を持ちかけた。その美智子には、梅村という婚約者がいた。梅村は金竜会の代貸で、彼が出入りの責任をとって、刑務所に服役したあと、梅村の兄弟分砂川が金竜会を金竜興業と変えてしまったのだった。それに砂川の魂胆を知る国枝は、英人との縁談を蹴った。怒った英人は、委任状をもって大東水産が国枝に貸付けている六千万円の速刻返済をせまった。砂川の悪企みに、金竜興業にのり込んだ石松は逆に刺されそうになった。それを救ったのは、出獄間もない金竜会の梅村だった。石松は梅村と幼馴染みだった。数日後、国枝の借金返済用の正月エビを満載した船が接岸した。国枝の会社粉砕を企てる砂川は冷凍庫に火を放った。一生一代の商品を運び出そうと火の海に飛び込んだ国枝は、煙に包まれ息とだえた。度重なる悪辣な仕打ちに怒った石松は砂川に立向った。梅村も先代の築きあげた金竜会の代紋を汚したとドスを抜き砂川に突込んでいった。

「任侠 魚河岸の石松」の解説

宮本幹也の同名原作(芸文社刊)を、「男の勝負 関東嵐」の高田宏治が脚色し、「侠客道」の鈴木則文が監督したアクションもの。撮影は「男涙の破門状」のわし尾元也。

公開日・キャスト、その他基本情報

キャスト 監督鈴木則文
原作宮本幹也
出演北島三郎 村田英雄 吉田輝雄 内田朝雄 長内美那子 橘ますみ 石井富子 三島ゆり子 山城新伍 天津敏 林彰太郎 佐藤京一 徳大寺伸 小島慶四郎 汐路章 佐々五郎 人見きよし 高並功 国一太郎 脇中昭夫 名護屋一 疋田圀男 岡田千代 波千鶴
配給 東映
制作国 日本(1967)
上映時間 89分

ユーザーレビュー

レビューの投稿はまだありません。

「任侠 魚河岸の石松」を見た感想など、レビュー投稿を受け付けております。あなたの映画レビューをお待ちしております。

最終更新日:2022-07-26 11:03:50

広告を非表示にするには