黒い誘惑 作品情報

くろいゆうわく

遭難した新日本航空の七〇七便は時限爆弾によるものと判った。捜査本部がおかれ、新日本航空からは第三課長獅子内が捜査に協力することになった。事件当夜、獅子内はアパートでスチュワーデス谷由加と泊っていた。捜査本部は乗客三十六名の身辺を洗いその背後関係に殺人の動機があると思われる三人に線を絞った。まず暴力団の親分松川貞夫。彼には兄弟分の郷田がいて後釜を狙っていた。次に歌手の花屋かおる。五千万円の生命保険をかけている彼女は幾人かの男と関係があり、名前ばかりの夫竹村謙一とはいつも喧嘩が絶えなかった。最後に金融業の三崎源蔵。十億の財産を持つ彼は、若い妻邦子としっくり行かず、かつて愛妾が産んだ待田さゆりに財産を相続させると言っていた。獅子内と由加は事件の真相を追った。事件当夜、三崎の秘書と名乗る黒メガネの女が、三崎の鞄を開けさせたことがわかった。女は誰か。事件発生後一週間、玩具商山根の他殺死体があった。強殺班の捜査から、山根が時限爆弾を製造したことが判り、七〇七便捜査本部に通達された。山根はもと松川組と判明した。その結果、郷田からバーのマダム沖まり子に爆弾が渡され、まり子は竹村の女であってかおるの保険金を狙ったものと判ったが、まり子はその爆弾を邦子に渡したと証言した。だが邦子は時限爆弾の扱い方を知らずスイッチを入れずに三崎のボストンバッグに入れたというのだ。空港に現われた黒メガネの女は、まり子と判った。空港で三崎の鞄を開けた時、すでに何者かによってスイッチが仕掛けられてあった、というのだ。獅子内はもう一度事件の経過をふり返ってみた。由加と初めて関係したのが事件当夜であり、しかもその便には由加が乗ることになっていた。由加は彼との逢びきのために友人に変わってもらったと言うのだが……。獅子内は由加の身辺を洗った。由加は三崎と愛妾の間に出来た待田さゆりと判った。スイッチを入れたのは由加だったのだ。獅子内は悲痛な思いで、捜査本部へのダイヤルを廻すのだった。

「黒い誘惑」の解説

「裏階段」でコンビの井上梅次と田口耕三がシナリオを執筆、井上梅次が監督したアクションもの。撮影は、コンビの渡辺徹。

公開日・キャスト、その他基本情報

キャスト 監督井上梅次
出演田宮二郎 中原早苗 長谷川待子 江波杏子 泉かおる 紺野ユカ 守田学 杉田康 村上不二夫 北原義郎 小山内淳 見明凡太朗 藤山浩二 豪健司 竹村洋介 春本富士夫 大川修 津田駿 加藤雅子 松浦いづみ 花布辰男 大庭健二 吉葉千郎 夏木章 原田玄 橘喜久子 三島愛子 森矢雄二 中原健 志保京助 隅田一男 丸山修 槙俊夫 竹内哲郎 松村若代 森一夫 佐山真次 中田勉 川澄節子 高田宗彦 米沢富士雄 藤井竜史 佐々木正時 大塚弘
配給 大映
制作国 日本(1965)
上映時間 84分

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最終更新日:2023-10-07 02:00:03

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