ケチまるだし 作品情報
けちまるだし
サラリーマンの小石太郎はケチを現代風に解釈し、ケチを合理的精神の極度の発達と考えて、他人から何と言われようとこの考えを実行していた。妻の和子は、夫のケチをうとましく思いながらも、自分達の家を建てるために進んで内職し、つつましく家庭を切り廻していた。そんなある日、和子は大売出しの特賞で自動車を当てた。しかし、届けられた車は中古車だった。二人にはショックだったが、太郎は早速運転を習い、アパートの住人洋子や、会社の同僚達を相手に白タクを始めた。ある日、義妹恵子の恋人森本の誘いでドライブに出た太郎は、おハナ婆さんをひっかけてしまった。おハナ婆さんはかすり傷だったが、精密検査のため入院した。太郎はおハナの知人と称する熊谷から、入院費の他に五十万円の補償金を要求され、その上おハナの退院まで孫の六郎を預からされる破目となった。太郎夫婦は六郎の特製イタヅラ子に泣かされ、熊谷の補償金で悩まされた。追いつめられた太郎は、車を売り払い虎の子の預金をおろして、おハナとの交渉にのぞんだ。しかし、おハナは太郎から十万円を受取って病院から姿をかくした。後には、病院の請求書と、補償金がわりに六郎の養育を頼んだ置手紙があった。困り果てた太郎は、六郎を孤児院につれて行った。ところが、六郎は、太郎達夫婦を本当の両親のごとくふるまったので、神父は誤解して太郎の弁明も聞かず、二人の不心得をさとすのだった。怒った太郎は、六郎を町の中に置き去りにして帰宅した。これで太郎達はもとの平和な生活にもどったかのように見えた。しかし、二人の間には何かしらむなしく、気まずいものがあった。そしてたまりかねた二人は、六郎の姿を求めて町に飛びだして行くのだった。
「ケチまるだし」の解説
「下町の太陽」の不破三雄と立仙雅巳、田向正健が共同でシナリオを執筆、不破三雄が監督した風俗ドラマ。撮影は「現代金儲け物語」の堂脇博。
公開日・キャスト、その他基本情報
キャスト |
監督:不破三雄
出演:早川保 小畑絹子 榊ひろみ 山谷初男 武智豊子 石崎吉嗣 左卜全 川村禾門 富永美沙子 山本幸栄 小野千鶴子 末永功 柳谷寛 人見修 |
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配給 | 松竹 |
制作国 | 日本(1964) |
上映時間 | 77分 |
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