闘いつづける男 作品情報

たたかいつづけるおとこ

鞍馬拳の会長鞍馬正人は、四回戦ボーイの由良二郎を未来のチャンピオンにしようと夢みていた。二郎はデビュー試合をKO勝ちで飾った。その二郎の素質をみこんだのが川路美緒となのる女性であった。美緒は元××級のチャンピオンで、現在プロモーターをしている川路修吉の妹である。美緒は、二郎を育てるのは城木喬以外にはないと、城木を捜し廻った。城木は未来の世界チャンピオンと嘱望されていながら、どうしたわけか修吉にKO負けをして以来、ボクシング界から姿を消した男だ。その城木は安酒場をてんてんと、飲んだくれの生活を送っていた。しかし、美緒の根気と、二郎の素質を知った城木は、二郎を育てることを約束した。城木の好指導に二郎はめきめき腕をあげていった。二郎は、ある試合の祝賀会の席上で修吉が連れて来た江見克彦を知った。大学のKOキングと騒がれプロ入りした江見はごう慢そのものだった。それに反撥を感じる二郎、この時から二人は宿命的なライバル意識を持つようになった。そば屋に働きながらトレーニングに励む二郎を、密かに慕う鞍馬の娘涼子はいつも二郎の身を案じていた。一方、江見は恋人朱実をじゃけんに扱いながら順調に勝ち進んでいった。やがて二郎と江見の東洋チャンピオンを賭けた試合が行われることになった。この機会を狙って悪徳プロモーター大沢が現われた。城木は、いまは亡き妻の手術費のため大沢に買収されてわざと修吉に負けたのだった。大沢は、二百万円を貸してある鞍馬を通して八百長をやれと脅迫してきた。だが、その二百万円は美緒が払うことになった。窮した大沢は涼子を誘拐して八百長を迫った。やがて選手権試合の日、涼子の身を案じる二郎は江見に圧倒され通しだった。ラウンドも半ばを過ぎた頃、セコンドの城木は涼子救出のためリングサイドから姿を消した。それを知った二郎は、全力をあげて戦った。最終回、二郎の豹のような鋭いパンチは、江見のアゴに炸裂、江見はマットにくずれた。大沢一味も城木の活躍によって逮捕された。世界チャンピオンをめざす二郎の上に、城木と美緒の温かい目があった。

「闘いつづける男」の解説

小野田勇の原作を、滝口速太と西河克己が脚色し、「有難や節 あゝ有難や有難や」の西河克己が監督したボクシング映画。「都会の空の非常線」の横山実が撮影した。

公開日・キャスト、その他基本情報

キャスト 監督西河克己
原作小野田勇
出演和田浩治 葉山良二 殿山泰司 吉永小百合 白木マリ 神山繁 郷えい治 椎名伸枝 金子信雄 井上昭文 浅野浅夫 三崎千恵子 千代侑子 高品格 大森義夫 衣笠力矢 木島一郎 東郷秀美 三船好重 斎藤久美子 武部とき子 山口吉弘 式田賢一 宇都宮嘉晃 榎木兵衛 水木京二 青木富夫 光沢でんすけ 黒田剛 矢頭健男 時照明 石崎克巳 若松俊二郎 野村隆 市原久照 二木草之助
配給 日活
制作国 日本(1961)
上映時間 77分

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最終更新日:2022-07-26 11:03:52

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