わるいやつら 作品情報
わるいやつら
総合病院の院長・戸谷信一は名医と言われた父の死後漁色にあけくれ、病院の赤字を女たちからまきあげた金で埋めていた。戸谷は妻の慶子と別居中で、横武たつ子、藤島チセの二人の金ずるの愛人がいる。また彼は槙村隆子という独身で美貌のデザイナーに夢中になっている。戸谷は友人の経理士、下見沢に妻との離婚の金銭問題やその他の悪事を任せていた。愛人たつ子は深川の材木商のおかみで、親ほど歳の違う夫は、長く病床にあり、彼女が店をきりもりしていた。彼女は戸谷に金を貢ぎながら、夫を毒殺しようとする。戸谷の協力で、たつ子の計画は成功するが、家族の疑いで彼女は店の金を自由に使えなくなってしまう。戸谷は結婚を迫る金のないたつ子を、かつての父の二号で、自分も関係した婦長の寺島トヨと共謀して殺害する。一方の愛人、藤島チセも東京と京都にある料亭を切りまわす女傑で、戸谷の最大の資金源だった。チセも夫を疎ましがっており、戸谷はたつ子のときと同じ方法で殺害する。二度とも、医師として信用のある戸谷の書いた死亡診断書は何の疑いももたれなかった。戸谷は秘密を知るトヨの存在が次第に邪魔になり、モーテルで絞殺、死体を林の中に投げ捨てた。戸谷はすべての情熱を隆子に注いだ。一方、トヨの死体発見の記事はいつまでも報道されなかった。ある日、井上警部が戸谷を訪れた。たつ子とチセの夫の死因に不審な点があると言う。追いつめられる戸谷。そこへ、下見沢が戸谷の預金を下して行方をくらませたことが判明する。絶望した戸谷は殺人で逮捕される。そして、殺したはずのトヨとチセが逮まった。トヨは息絶えておらず、逃げだしてチセと組んだのだ。無期懲役の戸谷にくらべ、二人は殺人幇助ということで、刑期はずっと短かかった。数日後、隆子のファッション・ショーが開かれていた。それは下見沢のプロデュースによるものだった。そして、ナイフを隠しもった下見沢が隆子に襲いかかった。刑務所に送られる戸谷の足もとに風に舞う新聞がからみついた。そこには「血ぬられたファッション・ショー・デザイナー重傷、中年男の悲恋」の見出があった。
「わるいやつら」の解説
女から金をまきあげて経営の赤字を埋める病院長とまわりをとりまく女たちを描く。松本清張の同名の小説を映画化したもので、脚本は「影武者」の井手雅人、監督は「配達されない三通の手紙」の野村芳太郎、撮影も同作の川又昂がそれぞれ担当。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 1980年6月28日 |
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キャスト |
監督:野村芳太郎
原作:松本清張 出演:片岡孝夫 松坂慶子 梶芽衣子 藤真利子 宮下順子 神崎愛 藤田まこと 緒形拳 渡瀬恒彦 米倉斉加年 山谷初男 稲葉義男 梅野泰靖 神山寛 滝田裕介 西田珠美 雪江由記 香山くにか なつきれい 小沢栄太郎 佐分利信 |
配給 | 松竹 |
制作国 | 日本(1980) |
上映時間 | 129分 |
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ユーザーレビュー
総合評価:5点★★★★★、4件の投稿があります。
P.N.「水口栄一」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2022-06-12
私は松本清張さんの大ファンなのだ。昔、あるテレビドラマで松本清張さんの編集者役で出演させてもらったことがあり、それがきっかけで松本清張さんの小説を読むようになった。この映画は100回近く観た。またあらためて観ても、感動した。何よりも面白いと思うからだ。私はこの映画に出演されている女優さんは絶世の美女ばかりで素晴らしいと思うが、あえて言うなら梶芽衣子さん、宮下順子さんはセクシーすぎる。このお二人は私の大好きな女優さんだ。このストーリーはほんとによく出来ていると思う。この映画を観ていると、また人生が楽しくなってくる。