欲望の翼 作品情報
よくぼうのつばさ
サッカー競技場の売り子スー・リーチェン(マギー・チャン)は、ある日突然遊び人風の客ヨディ(レスリー・チョン)に交際を迫られ断るが、一分間だけ時計を見ているように言われる。1960年4月16日午後3時。やがてスーはヨディを愛し始めた。ヨディはナイトクラブを経営する養母(レベッカ・パン)と暮らしていたが、彼女が部屋に連れ込んだ男を叩き出し、男から取り返した養母のイヤリングの片方を、居合わせたクラブのダンサー、ミミ(カリーナ・ラウ)にあげてしまう。翌朝、ヨディと一夜を過ごしたミミが部屋を出てくると、昨夜彼女と部屋で出会い、一目惚れしてしまったヨディの親友(ジャッキー・チュン)が待っていた。一方、ミミの存在を知って放心状態で夜の町をさまよっていたスーを見つけ、慰めたのは巡回中の若い警官(アンディ・ラウ)だった。彼はスーに恋心を抱くが、彼女から電話がかかってくることはなかった。養母から恋人とのアメリカ移住を告げられたヨディは、実の母親の住むフィリピンへと旅立つ。残されて悲しむミミのために、ヨディの親友はヨディに貰った車を売り、彼の後を追うようにとその金を手渡した。ヨディが初めて訪ねた母親はフィリピン貴族の娘で、不義の息子である彼とは会おうとしなかった。自暴自棄になったヨディは酔いつぶれ、船乗りに助けられるが、その男はかつてスーを慰めた警官だった。ヨディは偽造パスポートでアメリカに渡ろうとするがギャングを殺してしまい、2人は大立回りの末に南へと向かう列車に逃げ込んだ。緑のジャングルを走る列車の中でヨディが息を引き取る頃、ミミはマニラに降り立ち、香港では誰もいない公衆電話のベルが夜に街角に響いていた。そして九龍のアパートの一室では、ギャンブラー(トニー・レオン)が身支度を整えていく。
「欲望の翼」の解説
1960年の香港を舞台に6人の若者の青春群像を、オールスター・キャストと独自のスタイリッシュな話法で綴る前衛的大作。脚本・監督は前作「いますぐ抱きしめたい」でデビューしたウォン・カーウァイ、エグゼクティヴ・プロデューサーは70年代香港映画のスター、アラン・タン、撮影は「ソウル」のクリストファー・ドイルが担当。2018年2月3日よりデジタルリマスター版が公開(配給:ハーク)。デジタル・リマスター版ではカットされていた約1分間のシーンが復活したオリジナル・バージョンの4Kレストア版が、2023年12月8日よりBunkamura ル・シネマ渋谷宮下にて劇場上映(配給:ハーク)。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 1992年3月28日 |
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キャスト |
監督:ウォン・カーウァイ
出演:レスリー・チャン カリーナ・ラウ アンディ・ラウ マギー・チャン ジャッキー・チュン トニー・レオン レベッカ・パン |
配給 | プレノンアッシュ |
制作国 | 香港(1990) |
上映時間 | 97分 |
(C)1990 East Asia Films Distribution Limited and eSun.com Limited. All Rights Reserved.
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