靴みがき 作品情報
くつみがき
パスクアーレ(フランコ・インテルレンギ)とジュゼッペ(リナルド・スモルドー二)の二人の少年は大の仲よし。占領軍のいるローマで靴みがきをやりながら貧しいが元気いっぱいに生きている。二人の夢は貸馬屋の馬を買いとることだった。お値段が五万リラ。せっせと貯めこんだ金が三万三千五百リラ。未収分があって、すでに四万四千七百リラある。目標にもう一息だ。靴みがきだけでこんなにたまるはずはない。ジュゼッペの兄をリーダーとする占領軍闇物資の横ながしに協カしてもらった金だ。ある日、いつも通りにアメリカ製毛布をもって女占い師の家に売りに行った。そこヘ兄と仲間が警官に化けて現れる。手はず通りに成功。二人はそれでもらった金を足して、早速馬を買い得意になって乗りまわした。翌日、警官同道の女占い師に見つかり二人は共犯容疑で捕まった。占い師はあの時七十万リラも盗まれていたのだ。未決のまま少年拘置所へ。二人の監房生活がはじまった。取り調べがはじまり、二人は約束通り口を割らなかった。しかしパスクアーレはジュゼぺが拷間されているものと思い、ついしゃべってしまった。ジュゼッペは怒り、二人の友情はこわれた。そのうえジュゼッペは同房の少年と脱獄。パスクアーレは彼が馬を預けたところ行くと思い、刑事たちと向った。案の定そこにジュゼッペを発見したパスクアーレは怒り、誤って彼を殺してしまう。
「靴みがき」の解説
戦後の混乱期にカメラを据えたこれは監督ヴィットリオ・デ・シーカと脚本のチェザーレ・ザヴァッティーニのコンビによるネオレアリズムの傑作である。
公開日・キャスト、その他基本情報
キャスト |
監督:ヴィットリオ・デ・シーカ
出演:フランコ・インテルレンギ リナルド・スモルドーニ |
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配給 | イタリフィルム=東宝 |
制作国 | イタリア(1946) |
上映時間 | 93分 |
ユーザーレビュー
総合評価:5点★★★★★、1件の投稿があります。
P.N.「グスタフ」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2018-11-22
名画「自転車泥棒」とは特徴を異にするセット中心のリアリズム。映画職人デ・シーカの演出力に映画フィルムの臭いを嗅ぐ。戦後直後の混乱期に埋もれた孤児たちの悲惨な物語が胸に刺さるが、そんなラストシーンを持ちながら、少年院の様々な出来事はデ・シーカのユーモアと人間性で優れた演出美を見せる。ここに、この映画の映画ならんとする通俗性も高貴性も感じて愛着が募る。