吸血鬼ドラキュラ 作品情報

きゅうけつきどらきゅら

数世紀にわたって人里離れた邸に住み、人間の生き血をすすって生きている吸血鬼と伝えられるドラキュラ伯爵(クリストファー・リー)の正体を探るために、その邸内に司書として住みこんだジョナサン・ハーカー(ジョン・ヴァン・アイセン)は、広間で美しい女(ヴァレリー・ゴーント)に救いを求められたが、彼女を抱きよせた瞬間、頚に女の鋭い歯をたてられ、現れた伯爵に襲われて昏倒した。やがて意識を回復した彼は、地下のドラキュラ家の墓所に入り、そこで石棺に横たわる女と伯爵の姿を発見した。ジョナサンは先端を鋭くとがらせた鉄棒をとりだし、これを女の心臓部に力をこめて打ち込んだ。こうすることによってのみ、ドラキュラの魔力から女を解放し、永遠の安息を死体に得させることが出来るのである。しかし暗闇の中で襲いかかった伯爵のために、彼も命をたたれた。ジョナサンの死体と日記を発見した親友の医師ヴァン・ヘルシング(ピーター・カッシング)はその死を知らせるため旧友の婚約者ルーシー・ホームウッド(キャロル・マーシュ)を病床に訪れたが、頚すじにある歯のあとから、彼女も又ドラキュラの毒牙にかけられたのを知った。間もなく彼女は死んだ。彼女の兄アーサー(マイケル・ガウ)はある夜墓地で死んだ筈の妹に頚に歯をたてようとされ、医師ヘルシングの言が真実なのを知り、妹の死体の胸に鉄棒を打ちこんだ。しかしこのころ、アーサーの妻ミナ(メリッサ・ストライブリング)のもとにドラキュラの手がのびていた。邸につれ去られた彼女を、生きているうちに救うため後を追ったヘルシングとアーサーは、ドラキュラを十字架をかざして追い詰め、朝の神聖な陽光にさらした。数百年の間生き血を吸いつづけてきた吸血鬼は、太陽の光のもとにみるみる一塊の灰と化した。ミナは死の寸前に救われた。

「吸血鬼ドラキュラ」の解説

無声映画時代以来、何度も映画化されている吸血鬼伝説にもとづく、英国怪奇作家ブラム・ストーカーの「ドラキュラ」の、十数年ぶりの、初の英国スタッフによる映画化。監督は「フランケンシュタインの逆襲」のテレンス・フィッシャー。脚本ジミー・サングスター、撮影ジャック・アシャー、音楽ジェームズ・バーナードも総て「フランケンシュタインの逆襲」と同じスタッフである。出演者は、前作で顔を合せたピーター・カッシング、クリストファー・リー、ヴァレリー・ゴーントをはじめ、新登場のメリッサ・ストライブリング、キャロル・マーシュ等。戦前以来我国には、同一原作によるトッド・ブラウニング監督の「魔人ドラキュラ」、ロバート・シオドマク監督の「夜の悪魔」が上映されている。製作アンソニー・ハインズ。

公開日・キャスト、その他基本情報

キャスト 監督テレンス・フィッシャー
原作ブラム・ストーカー
出演ピーター・カッシング マイケル・ガウ メリッサ・ストライブリング クリストファー・リー キャロル・マーシュ ジョン・ヴァン・アイセン マイルス・マレスン ヴァレリー・ゴーント
配給 東和
制作国 イギリス(1958)
上映時間 82分

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最終更新日:2023-12-04 13:52:35

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