エレファント・マン(1980) 感想・レビュー 4件
えれふぁんとまん
総合評価4.5点、「エレファント・マン(1980)」を見た方の感想・レビュー情報です。投稿はこちらから受け付けております。
P.N.「オーウェン」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2023-11-30
この映画「エレファント・マン」は、実在した奇形の男の数奇な運命を描いた、人間愛ドラマの秀作だ。
19世紀末のイギリスで、"象男"と呼ばれ、見世物になっていたジョン・メリック。
外科医のトリーヴスは、彼を研究材料として、引き取り保護するが、この奇形の男が、実は豊かな知性と純粋な魂の持ち主であることを知り、自責の念とある種の友情が芽生えていくのだった。
舞台のヒット作を完全なオリジナル版として映像化した、デビッド・リンチ監督のオーソドックスな演出力が、実に見事で光っている。
この商業映画デビュー作は、オスカーの候補にもなり、静かなモノクロ画面に人間性の尊さ、善意の何たるかを問いかけた、感動作になっていると思う。
P.N.「あやりん」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2020-07-11
胸が締め付けられる思いです。
いろんな要素がごちゃまぜで見ていても見終わっても苦しいです。世間に見世物小屋が普通に有り障碍者の識字率が高くない時代に、実はあれだけできるのはもとは裕福な家柄なのかもしれません。知能が低い振りをして心を閉ざして生きていくのが一番だと結論付けるまでどれだけ苦しんだのだろう。今まで計り知れないくらい深く心を傷つけられ、さらに身体を傷つけられ過ごしてきたのか…と思うと涙がでます(TдT)
それなのに自分が生まれたことで母親が不幸になったと詫びたり、自分の外見を見て悲鳴をあげる人を恨んだりも傷つけたりもしない生き方。彼自身が、幸せと感じられた時間が少しでも長くあって欲しいと本気で思いました。…医者がアンソニーホプキンスだったのを改めて知り驚愕。