ハッカリの季節 作品情報

はっかりのきせつ

トルコ南部の山岳地帯にあるハッカリ県には、3000メートルを越える山々の渓谷に村落が点在している。クルト系遊牧民族が住むそんな村落の一つに、若い教師が赴任して来た。冬になると雪でうもれて全く外界から隔絶されるこの村には、電気も水道もなく、郵便も来ない。学校に案内された彼(ゲンジョ・エルカル)は、机も教科書も何もない状態に唖然とする。子供たちはいったいどんな教育を受けているのか? 教室が何とか整えられ、教師は子供たちを相手に授業を始めた。村人たちとも少しずつ知り合い、だんだんと村にも親しみを感じるようになった。村の家庭は完全な家長制度で女たちは重労働を強いられ、全てを容認している。そんな中で村長が三人目の妻を迎えようとしていた。現在の妻ザジは、それを認めようとしない。教師に助けを求めるが、結局、結婚式が盛大に行なわれた。ある日、子供が病いにかかるが、この村には医者はいない。なすすべがないままに、教師の目の前で死んでゆく。病気は他の子供たちにも感染し、教師は町の役場へ救援を求める手紙を書くが、来てくれる医者がないと断られてしまう。長い冬が終わろうとするころ、突然に視学官が前に現れる。春になったので学校を閉めていいという。雪が解けると村人たちはそれぞれ夏の放牧地へと移住してしまうからだ。教師は子供たちに「私の教えたことは全て忘れてかまわない」という言葉を残し、村を去るのだった。

「ハッカリの季節」の解説

トルコ共和国の東南隅に位置する山岳地帯ハッカリを舞台に、赴任して来た若い教師と村の人々との触れ合いを描く。監督はエルデン・キラル、フェリト・エドギュの原作を基にオナト・クトラルが脚色。撮影はケナン・オルマンラル、音楽はティムル・セルスク、編集はユルマズ・アタデニズが担当。出演はゲンジョ・エルカル、シェリフ・セゼル、エルカン・ユジェル、ラナ・ジャッパルなど。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 1984年8月1日
キャスト 監督エルデン・キラル
原作フェリト・エドギュ
出演Genco Erkal Erkan Yucel シェリフ・セゼル Rana Cabbar Erol Demiroz Berrin Koper Macit Koper Zeynep Irgat Children of Yoncali Village
配給 欧日協会
制作国 トルコ(1983)

ユーザーレビュー

レビューの投稿はまだありません。

「ハッカリの季節」を見た感想など、レビュー投稿を受け付けております。あなたの映画レビューをお待ちしております。

最終更新日:2022-07-26 11:04:00

広告を非表示にするには