新・猿の惑星 作品情報

しんさるのわくせい

1973年のある日。アメリカのカリフォルニア海岸から一キロ離れた海上に、国籍不明の宇宙ロケットが落ちた。そのカプセルは、急報を受けたアメリカの陸・海軍の手で収容されたが、中から現れたのは、三人の猿人コーネリアス(R・マクドウォール)、ジーラ(K・ハンター)の夫のマイロ(S・ミネオ)だった。彼等は軍基地に収容されたが、その後すぐに、ロサンゼルス動物園の付属病院に入れられた。そこで調査に当たった動物心理学者ディクソン博士(B・ディルマン)と女医ステファニー(N・トランディ)を善良な人であることを知った三人の猿人は、自分たちが、最終爆弾で滅亡する未来の地球からタイム・トラベルで逃れてきたことを語った。その直後、マイロは隣の檻にいたゴリラに殺されてしまった。やがて、大統領(W・ウィンダム)の命令で、猿人の査間委員会が開かれ、彼等の重大な発言が、委員たちを混乱させ、言語をしゃべることが、彼等に衝撃を与えた。猿人夫婦はアメリカ市民の友好的歓迎を受け、人間社会の文化を楽しんだ。しかし、大統領の科学顧問であるハスレイン博士(E・ブリーデン)は、ジーラに催眠療法をほどこし、彼女が未来社会で人間を虐待していた事実を知った。そして、コーネリアスの過失で基地の人間が殺されたのをきっかけに、猿人の抹殺を大統領に訴えた。そのころジーラは子供を生み、マイロと名付けた。だが、ハスレインの銃口はすでに猿人親子を執拗に追っていた。廃船ドックに逃れた親子は、ハスレインの銃弾の犠牲となり、ディクソンがかけつけた時は、ハスレインともども、猿人親子の死体があった。しかし、本物の猿人の子孫第一号のマイロはひそかにサーカス団長(R・モルタバン)の手に預けられていた。

「新・猿の惑星」の解説

「猿の惑星」シリーズ第三作。製作はアーサー・P・ジャコブス、監督はドン・テイラー、脚本はポール・デーン、音楽はシェリー・ゴールドスミス、編集はマリオン・ロスマンが各々担当。出演は前ニ作にも出演したロディ・マクドウォールとキム・ハンター。ほかにブラッドフォード・ディルマン、ナタリー・トランディエリック・ブリーデン、ウィリアム・ウィンダム、サル・ミネオ、リカルド・モンタルバンなど。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 1971年7月31日
配給 フォックス
制作国 アメリカ(1971)
上映時間 98分

ユーザーレビュー

総合評価:4点★★★★、1件の投稿があります。

P.N.「オーウェン」さんからの投稿

評価
★★★★
投稿日
2024-01-26

「新・猿の惑星」は、海上に不時着した宇宙船から、3人の飛行士が降りてくるところから始まる。
そして、マスクをとったら"猿"だったというサプライズな演出。

「猿の惑星」に登場していた、コーネリアス(ロディ・マクドウォール)とジーラ(キム・ハンター)たちは、タイムマシンで過去へ遡り、1973年の地球(LA)へやって来たのである。

製作費はかなり抑えられ、今までの人間が猿の社会を見る目線から、猿が人間社会を見る目線へと変わる。

ここで、言葉を話す猿は、セレブたちにもてはやされるが、やがて査問され、危険分子とされ、抹殺される。

だが、彼らの子供・マイロは、密かにサーカスの団長(リカルド・モンタルバン)に育てられているという所で終わる。
もはや、シリーズ化するのが当たり前の終わり方だ。

ユーモラスな場面もあるのだが、後半は脚本家デーンの考えである、差別と暴力批判の映画となる。

映画自体は、製作費の関係で、クライマックスは、廃船の上としょぼくなる。

猿のメイクは進化しており、コーネリアスもジーラも猿の演技も完璧に近い。

最終更新日:2024-04-30 18:13:00

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