美徳のよろめき 作品情報
びとくのよろめき
三島由紀夫のベストセラー小説を映画化
名門の家に育ち、倉越一郎と親のきめた結婚をした節子は、幼稚園に通う男の子の母としても、平凡な生活を送っていたが、その中には自分でも知らぬ官能の天賦がひそんでいた。夫婦のいとなみも間遠くなったこの頃、彼女は結婚前に避暑地で、拙劣な接吻を交した土屋という青年を思い出し、彼と再び交際をもつようになった。節子は道徳的な恋愛、空想上の恋愛をすることにきめ、それ以上は青年と深入りしまいと考えていた。だが二度目のあいびきの折、「真裸で御飯を食べたら」という土屋の話をきき、その情景を空想しながら眠れぬ一夜をすごしたが、間もなく夫に偽って土屋と旅に出たホテルで、二人は肉体的な関係をもつようになり、真裸の朝食をとって以来、節子は土屋と会うたびに自分の体を男にまかせた。そのうち彼女は夫の子供を懐妊するが……。
「美徳のよろめき」の解説
三島由紀夫の同名ベストセラー小説の映画化。淑女・節子の秘める官能の心は、結婚以前に一度だけ唇を合わせた男との再会によって、日々抑えきれないものとなっていき、やがて愛欲の海へと泳ぎだしてしまう。“よろめき”という流行語を生み出したという本作は、新進気鋭の中平康の演出によって、女性の性愛をヒリヒリとあぶり出す見応えある一作となった。『海の野郎ども』の新藤兼人が脚色、『殺したのは誰だ』の中平康が監督した。(キネマ旬報 全映画作品データベースより抜粋)
公開日・キャスト、その他基本情報
キャスト |
監督:中平康
原作:三島由紀夫 出演:月丘夢路 葉山良二 三國連太郎 青砥方比呂 宮城千賀子 |
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制作国 | 日本(1957) |
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