怪談(2007) 作品情報

かいだん

江戸、深川。優しい心を持った美貌の男、煙草売りの新吉(尾上菊之助)は、母子ほど年の違う三味線の師匠、豊志賀(黒木瞳)への想いを募らせ、ついに二人は男女の一線を越えてしまう。夏になる頃には、豊志賀は新吉に惚れ込むあまり嫉妬深くなり、稽古にも身が入らない有様だった。彼女の妹、お園(木村多江)は姉を心配して新吉と縁を切るように頼むが、豊志賀は耳を貸さない。そんな中、豊志賀は三味線の撥で自分の顔を傷つけてしまった。傷は醜く腫れ上がり、豊志賀の形相はすっかり変わってしまう。彼女を必死に看病する新吉だったが、隅田川の花火の夜、偶然に豊志賀の弟子のお久(井上真央)と行き会い、彼女と一緒に江戸を出ようと心に決める。ちょうどその頃、豊志賀は「このあと女房を持てば必ずやとり殺すからそう思え」と書き残して息絶えた。新吉とお久は共に江戸を出るが、夜道でお久は半狂乱になってしまう。新吉はお久の顔が豊志賀に見えたため、恐怖のあまり草刈鎌を振り回し、お久を殺してしまう。行き倒れを発見された新吉は、お久の叔父の三蔵(津川雅彦)が主人の下総屋にかつぎこまれる。やがて新吉は、三蔵から、娘のお累(麻生久美子)の婿になって欲しいと頼まれる。だが縁談を断る新吉の目の前で、お累は囲炉裏の火で顔に火傷を負ってしまう。そんな彼女を見捨てることができず、新吉はお累と祝言をあげた。しかし赤ん坊が生まれてから、新吉は家に寄り付かなくなる。そして、お久殺しの真相を知っているという三蔵の妾のお賤(瀬戸朝香)に脅される。やがて揉み合いの中でお賤は三蔵を殺してしまった。新吉は下総屋の旦那になるが、酩酊した中でお累を絞め殺し、逃亡する中でお賤も死亡。すべてを失い瀕死状態となった新吉は、薄れゆく意識の中、累ヶ淵の濃い霧に包まれて豊志賀の霊と抱き合うのだった。

「怪談(2007)」の解説

三遊亭円朝の怪談落語「真景累ヶ淵」を原作に、因果応報に絡め取られた男女の激しい愛憎を描くホラー時代劇。出演は「犬神家の一族」の尾上菊之助、「東京タワー」の黒木瞳。監督は「リング」シリーズや「ラストシーン」の中田秀夫。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 2007年8月4日
キャスト 監督中田秀夫
原作三遊亭円朝
出演尾上菊之助 黒木瞳 井上真央 麻生久美子 木村多江 光石研 清水ゆみ 広田レオナ 西野妙子 柳ユーレイ 宇津宮雅代 絵沢萠子 村上ショージ 津川雅彦 一龍斎貞水 六平直政 榎木孝明 瀬戸朝香
配給 松竹/ザナドゥー
制作国 日本(2007)
上映時間 119分

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ユーザーレビュー

総合評価:2.71点★★☆☆☆、7件の投稿があります。

P.N.「今年は20本目!!」さんからの投稿

評価
★★★☆☆
投稿日
2007-08-30

人間の思考感覚で“こうすれば~”というカメラワークでの構図と撮影はさすがですね!ただし、その回数が作品の度に少なくなっているのは世界の中田監督の限界なのかなぁ?観終わった後の恐怖感もあまり無い!レイトショーで観たのでカップルが多かったが、内容から考えると、あまりカップルでの鑑賞はお薦めできないかなぁ?

最終更新日:2023-03-16 17:12:58

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