2012年9月、したまちコメディ映画祭in台東で1本のフィリピン映画が上映され、最初の印象を裏切る意外性と驚きの魅力で注目を集めていた。各国のファンタジー映画祭でも上映され話題となっていた本作。日本初上映から10周年の今年『恋するボクとゾンビの呪い』として、7月16日(土)より新宿K’s cinema他にて全国順次公開されることが決定した。
フィリピンの地方の町ルクバン。5歳の少年レミントンはゲイを見るとからかい、母に咎められていた。ある日、いつものようにからかっていたレミントンは相手の怒りを買い、ある言葉が呪いとなって降りかかる。15年後、21歳の誕生日を迎えようとしている彼は、偶然出会った女の子に一目惚れ。なんとか親しくなりたいと考えるが、少しずつ髪型や服装の好みが変わり、心の中も言葉も、自分が変化していくことに気付く…。一方、町では連続殺人事件が発生。警察が駆け付けると、遺体は必ず爆発ヘア、つけまつ毛、緑の液体と、まるでダイアナ・ロスのようになるという共通点があった。捜査を担当するのは、レミントンの母で警察官のフェ。仲間たち、家族、周囲の人々に助けられながら、レミントンは呪いを解くため、殺人事件に図らずも巻き込まれ、ゾンビに追われながら、奔走する…。
監督は、2020年大阪アジアン映画祭で最新作『LSS:ラスト・ソング・シンドローム』が上映されたジェイド・カストロ。脚本には、フィリピンの人気監督エリック・マッティ監督作品で知られる『牢獄処刑人』のミチコ・ヤマモト。エンドクレジットのポストプロダクションのコンサルタント、Special thanksには、エリック・マッティ監督自身も名を連ねている。主演のマーティン・エクスデートは本作で映画デビュー。現在もテレビ・映画で俳優としても活躍している。フィリピンの国民的女優ユージン・ドミンゴが、主人公が一目惚れする女の子の母親役で好演。
また、メインビジュアルは、主人公が劇中で踊るシーンのカットを中心に、彼からたくさんの宝物と愛が弾け出るような雰囲気で、一目惚れした女の子、好きになっちゃう親友、ダイアナ・ロスになったゾンビ達が散りばめられている。劇中では様々な魅力的な人物が登場し、お祭りのシーン、エンドクレジットからもフィリピンの美しく豊かで鮮やかな色彩が感じられる。主人公の恋は、一目惚れした女の子と、親友にドキドキしちゃう自分との間で、揺れ動く。そこで、カラフルで元気が溢れ出るような、賑やかなビジュアルが仕上がった。本作は、7月16日(土)より新宿K’s cinema他にて全国順次公開。