映画『甘いお酒でうがい』公開記念リモート舞台挨拶

映画『甘いお酒でうがい』公開記念リモート舞台挨拶
提供:シネマクエスト

日時:9 月 26 日(土)
場所:よしもと有楽町シアター
登壇者:松雪泰子、清水尋也、シソンヌじろう、大九明子

映画『甘いお酒でうがい』が、 9 月 25 日(金)より、全国にて公開となった。シソンヌじろう原作の日記小説を松雪泰子、黑木華、清水尋也ら実力派キャストで映画化!『勝手にふるえてろ』や『美人が婚活してみたら』などで人生を上手く渡り歩き切れていない女性を撮らせたら右に出る者がいない大九明子が本作の監督を務めました。そしてこの度、劇場での公開記念舞台挨拶ではなく、「公開記念リモート舞台挨拶」が行われ、主演の松雪泰子、清水尋也、原作・脚本を手掛けたシソンヌじろう、大九明子監督が登壇し、待ちに待った本作の公開への思いや、中継先のファンとの交流を楽んだ。今回の舞台挨拶は、ゲストが登壇したよしもと有楽町シアターは無観客で行い、その模様はヒューマントラストシネマ渋谷へ生中継された。

イベントは、よしもと有楽町シアターで行われた舞台挨拶の模様を、ヒューマントラストシネマ渋谷にリモート生中継する形で行われた。当初の4月10日の公開予定から、新型コロナウイルス拡大による公開延期を経て、こうして無事に劇場公開を迎え、松雪は「この日を迎えられて嬉しいです。今日という日をずっと待っていました」と感慨深げに語る。「じろうさんの書かれた言葉がとても美しく、それを見事に(映像に)立ち上げられた大九監督の世界で佳子を演じさせていただきましたが、温かくなる作品になっていると思います」と語った。

司会者がリモートでつながっているヒューマントラストシネマ渋谷の観客に「満足いただけましたか?」と問いかけると、回線の事情からやや時間をおいて、笑顔で大きく手を振る観客の姿がスクリーンに映し出され、一同、ホッとした安堵感でいっぱいに。

松雪の「みなさん、佳子さんという人は好きですか?」、清水からの「撮影当時、19歳だったんですが、演じたのは会社員役で実年齢よりも上で、リアルに映っていましたか?」という問いかけにも、手を振って「YES!」と応じる観客の様子が映し出され、松雪も清水も「よかったです!」と嬉しそうに笑顔を浮かべていた。

じろうは、開口一番「ビンゴ大会で司会をやっていた鈴木もぐらです」と、本作で佳子の同僚役を演じ、この日の夜に行われる「キングオブコント2020」の決勝にも出場する後輩芸人の名前で自己紹介し「ビンゴ大会、盛り上がっていましたか?今日のキングオブコントも頑張ります!」と後輩の名前を必死に観客にアピールする優しさを見せる。

完成した映画について、じろうは「(原作)本で描きたかったいい感じの温度感が(映画でも)続いていて楽しめました」と絶賛。佳子を松雪が演じ、清水、黒木華など豪華キャスト陣が出演したことについても「まさかまさかの松雪さんと黒木華さんが佳子と若林ちゃんを演じるという…。『ケイタイよしもと』っていう、誰も見てないwebサイトでひっそり連載していたのが映画化するなんて、何があるかわからない!」と驚きと喜びを口にする。

大九監督にとっては映画『美人が婚活してみたら』に続いて、じろうの脚本の映画化となったが、じろう自身の小説の映画化は、誰よりも監督が熱望したそうで「せっかくのコントの王様、キングオブコントですから(※シソンヌはキングオブコント2014優勝)、じろうさんの中から発せられる言葉をできるだけいただきたいと思いました。無理やり激しい内容を設けるのではなく、静かな原作の良さを生かすような映画にしたかった」と語った。

舞台挨拶の始まりから「すごい先輩方と並んで緊張しています」と語っていた清水。特に松雪との共演については「信じられないです。この仕事をする前から、家のリビングに座ってテレビで見ていた女優さんですから。いまだにその感覚が抜けないし、(共演は)光栄でしかないです。この経験を生かして成長していかないと…」と恐縮しきり。

そんな清水を尻目に松雪は「すごくリラックスして、やらせていただきました。勝手に(笑)。(清水さんは)素敵な俳優で、今回の役はこれまでの役とも全然違って、新鮮でした。現場でひとり占めしていました」と優しく微笑む。

ちなみに「甘いお酒でうがい」という印象的なタイトルについて尋ねると、じろうは「(お酒でうがいをしたことは)ないです。(タイトルの理由は)なんとなく…。佳子さんというキャラクターはできていたので、なんとなくやりそうなこと、言いそうなことかな」と説明。松雪は、劇中、お酒でうがいをするシーンについて「清めるような、喉で遊ぶようなイメージでやりました」と明かす。

この日は、松雪は、じろう、大九監督、清水に、タイトルにちなんで、劇中に登場するイタリアの蒸留酒・グラッパをプレゼント。撮影後に20歳を迎え、今は21歳となってお酒を飲める年齢となった清水は、普段は「甘いお酒しか飲めないし、強いのは全然ダメ」とのことだが、松雪からの思わぬプレゼントに「ちびちび飲むってカッコいいなと思っていたところなので(笑)、ちびちび飲みます!」と笑顔を見せていた。

最後に改めて、映画について大九監督は「じろうさんの、照れ屋でありながら面白いことを考えているところをこっそりと観察しながら撮り上げた映画です。主人公は、お母さんでも奥さんでもない、いまの日本にたくさんいる40代の女性です。いまを生きる大人の女性のホロっとするような日常を楽しんでいただけたら」とアピール。

清水は「いろんなことが制限されている時期ですが、何もできない、しない時間にも何かしら意味があって、素敵な瞬間がちりばめられていると教えてくれる映画になっていると思います。この時期にお届けできるのも、いろんなことが重なって、呼び寄せられたことだと思っています。大きなものを受け取って持ち帰るんじゃなくても、日常の気休め、一部にこの映画を組み込んで、安らぎを届けられればと」と語りかける。

松雪は「佳子さんという人は、人とのコミュニケーションを多くするより、心の中で起きていること、心の声を受け止めていく人。後ろ向きな人物だけど最終的には光をつかむ力がある人だと演じていて感じました。温かい光がともる作品だと思うので、ぜひ劇場でこの世界を体験していただけたらと思います」と呼びかけた。

じろうは、司会者から、松雪が演じる佳子とコントで共演する可能性を問われると「W佳子で? 全然いつでも!」とノリノリで語り、松雪も「はい、ぜひ。できるかなぁ…?」と笑顔で応じていた。

最終更新日
2020-09-29 11:00:26
提供
シネマクエスト(引用元

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