‟塩顔イケメン令和代表“等と話題沸騰中の若手俳優・宮沢氷魚が映画初主演を飾る『his』が2020年1月24日(金)に公開されることが決定した。宮沢は現在OA中のテレビドラマ「偽装不倫」(NTV)にて、主人公が思わずついてしまった‟既婚者”という嘘を信じ「不倫しましょう」と持ち掛けるイケメンカメラマン役を演じ、多くの視聴者の心を掴んでいる。本作で、宮沢が演じるのは、周囲にゲイだと知られることを恐れ、東京からひとり、田舎にやってきた主人公・井川迅(いがわしゅん)。宮沢は「初主演映画を今泉力哉監督はじめ、素晴らしいキャスト、スタッフのみなさんと作れたことをとても嬉しく思っています。僕は光栄なことに、小さい頃から多国籍、多文化な環境で育ちました。同級生にはゲイ、バイセクシュアルの人もいて、LGBTQへの認識や理解は常識だと勝手に思っていましたが、日本ではまだまだそんなことはなく、何もできない自分にむずむずしていました。今回このお話が来て、素直に嬉しく、絶対に引き受けたいと思いました。」と本作に込めた思いを語っている。
そして、迅が恋焦がれる日比野渚(ひびのなぎさ)役には、現在、U-NEXTにて配信中のオリジナル配信ドラマ「すじぼり」で連続ドラマ初主演を務め、OA中の月9ドラマ「監察医 朝顔」(CX)にもレギュラー出演するなど話題作への出演が絶えない藤原季節。ゲイであることを隠しながら、女性と結婚し、家事に子育てにと励むイクメンを演じる。藤原は「迅役が宮沢氷魚でなければあの苦しい撮影を乗り越えることは出来ませんでした。映画の一秒一秒が本当に僕の宝物です。この宝物を苦しみながら生み出しプレゼントしてくれた今泉力哉監督をはじめとした『his』チームの皆に心から感謝します。早くこの宝物を日本中に届けたいです。」と撮影を振り返り、宮沢、監督へ感謝の気持ちを伝えている。
メガホンを取るのは、角田光代の傑作恋愛小説を映画化した『愛がなんだ』(19)のヒットが記憶に新しい、恋愛映画の旗手・今泉力哉監督。本作を制作するにあたり、「LGBTQの人々の葛藤についてを主題にした映画をつくることは意識的に避けてきました。その方が逆に差別的ではないかと考えていたからです。でもこのお話を脚本のアサダさんからいただいて、自分にしかつくれないものもあるのかなと思い、引き受けました。」と語る。ナチュラルで繊細な心理描写で様々な恋愛のかたちを切り取ってきた今泉監督が、初めて男性同士の恋愛を題材に、迅と渚の同性カップルが親権獲得や周りの人々への理解を求めて奮闘する姿を描く。今、同じような立場の人々が直面する社会問題や法的問題などに切り込み、新境地に挑んでいる。
そのほかの共演者には、渚の妻・玲奈に松本若菜、迅に恋する美里を松本穂香、迅と渚を優しく見守る近所の人々を鈴木慶一、根岸季衣、親権を争う裁判を担当する弁護士役に堀部圭亮、戸田恵子ら実力派の俳優陣が名を連ねている。
尚、今春、メ~テレ(名古屋テレビ放送)他にて放送された「his~恋するつもりなんてなかった~」では、主人公二人の出会いが描かれている。
●宮沢 氷魚(井川 迅/いがわ しゅん 役)コメント
まず、初主演映画を今泉力哉監督はじめ、素晴らしいキャスト、スタッフのみなさんと作れたことをとても嬉しく思っています。
僕は光栄なことに、小さい頃から多国籍、多文化な環境で育ちました。同級生にはゲイ、バイセクシュアルの人もいて、LGBTQへの認識や理解は常識だと勝手に思っていましたが、日本ではまだまだそんなことはなく、何もできない自分にむずむずしていました。
今回このお話が来て、素直に嬉しく、絶対に引き受けたいと思いました。僕が演じる井川迅はゲイであることを隠してひっそりと田舎で生きている青年です。
本作は同性愛を綺麗に描写したものではなく、美しさ、醜さ、愚かさ、純情さ、など人間の生き様そのもの描いています。性別を超え、人を愛し、人に愛されるということはどういうことなのか。「his」にはその全てが詰まっています。
この作品が一人でも多くの人に届き、迅という役を通して想いが伝わることをこころより願っています。
●藤原 季節(日比野 渚/ひびの なぎさ役)コメント
宮沢氷魚くんが演じた迅はダイヤモンドのような人です。迅が持っている傷だらけの魂が、映画の中で洗練されてまるでダイヤモンドみたいに輝いていくのです。
一方、僕が演じる渚は泥で塗り固められた魂を持っています。でも泥を落とせば傷のないピュアな魂があるとは思います。
撮影中は氷魚くんとほぼ24時間一緒に暮らしながら過ごしましたが、次第に二人とも役と心がシンクロしてしまい苦しみました。迅役が宮沢氷魚でなければあの苦しい撮影を乗り越えることは出来ませんでした。
僕の娘を演じた外村紗玖良ちゃんは太陽のような女の子です。でも曇った心もちゃんと持っているので、つまり空です。そういえば娘の名前も空(そら)でした。
宝石と空と今泉組に囲まれた幸せな日々。映画の一秒一秒が本当に僕の宝物です。この宝物を苦しみながら生み出しプレゼントしてくれた、今泉力哉監督をはじめとした『his』チームの皆に心から感謝します。早くこの宝物を日本中に届けたいです。
●今泉力哉監督 コメント
私はLGBTQやまたそこからも漏れてしまうような人々の葛藤についてを主題にした映画をつくることは意識的に避けてきました。その方が逆に差別的ではないかと考えていたからです。だから、そういう人が群像の中に当たり前に存在している映画をつくってきました。でもこのお話を脚本のアサダさんからいただいて、自分にしかつくれないものもあるのかなと思い、引き受けました。
ドラマ「his」では<自分が同性を好きかもしれない>と気づくまでを描き、そしてこの映画「his」では好きだけではどうしようもない正解のない感情について描きました。そこには男女の差なんてないのだなと、つくる過程で学んだこともたくさんありました。
宮沢氷魚と藤原季節という、芝居の技術やうまさの前に、人として誠実で魅力的なふたりとこの作品をつくれたことを嬉しく思います。この映画が多くの人の心を少しでも軽くできますように。