2016年に刊行された仁科裕貴による同名小説「初恋ロスタイム」(メディアワークス文庫/KADOKAWA刊)の実写映画化されることが決定し、KADOKAWA配給にて今秋9月に公開されることが明らかになった。
主人公の浪人生・相葉孝司は、ある日<世界の人、モノ、車…あらゆるものが突然静止する>という不思議な現象に遭遇する。時刻は12時15分。授業中だった孝司だけがなぜか動くことができ、彼は学校を出て街に繰り出すと、自分の他にもう一人動くことのできる少女・篠宮時音に出会う。やがて2人は、毎日12時15分に1時間だけ起きる、その不思議な時間を“ロスタイム”と名付け、楽しむようになっていく。しかし、その“ロスタイム”には、ある<秘密>が隠されていたのだった―。
幼い頃母親を病で亡くした経験から「世の中には頑張っても無駄なことがある」ことを早くに知ってしまい、諦め癖のついた無気力な日々を送る浪人生・相葉考司を演じるのは、全国ツアー各会場即売の絶大な人気を誇るボーカルダンスグループM!LKのメンバーで、映画デビュー作『ソロモンの偽証』で日本映画批評家大賞新人男優賞受賞をするなど、その演技が高く評価される注目の若手俳優:板垣瑞生。2017年に、綾瀬はるかが主演を務めたNHK大河ファンタジー『精霊の守り人』シリーズに出演したことも話題になり、昨年は映画『響 -HIBIKI-』に出演。さらに、ファーストソロ写真集『M』も発売し、アイドルと俳優それぞれの分野でますますその活躍の幅を広げ、本年も『僕に、会いたかった』(5月10日公開)、『ホットギミック』(6月28日公開)、『超・少年探偵団NEO –Beginning-』(2019年公開)と、既に3本の出演映画の公開を控え、今最も注目すべき若手俳優として、本作で初主演を務めることとなった。
ロスタイム中に動く事が出来る少女・篠宮時音には、第41回ホリプロタレントスカウトキャラバン「PURE GIRL 2016」歴代最年少グランプリを受賞後、こちらも最年少記録でミュージカル「ピーターパン」10代目主演に大抜擢された吉柳咲良。その身体能力、瑞々しい演技で注目を集める彼女は、本作が初めての映像作品への出演であり、映画デビュー1作目という記念すべき作品。8代目を務めた高畑充希など、人気女優への登竜門とも呼ばれるミュージカル「ピーターパン」を経て、女優としてますます成長著しい彼女が、初の映像作品で一体どのような演技・ヒロイン役を見せるのか、期待は高まるばかりだ。
2人に遭遇する”ロスタイム“という現象を過去に経験し、この現象の真実を知る重要なカギを握る医師・浅見一生役を竹内涼真が演じる。竹内は、「ブラックペアン」以来の医師役となる。これまでの<爽やかイケメン俳優>としてのイメージとは異なり、役柄・俳優ともにフレッシュな若手キャストが等身大で演じる“ラブ・ストーリー“を支えている。ほか石橋杏奈、甲本雅裕ら実力派俳優が脇をしっかり固める。
監督は、かつて相米慎二監督や黒木和雄監督、崔洋一監督らのもとで助監督として経験を積み、『俺物語!!』(15)や『チア☆ダン 女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話』(17)といった青春映画を数々手掛けてきた実力派で知られる河合勇人監督。本作の「時が止まった世界で動き出す二人の物語」というファンタジー要素を、どのような良質な青春ドラマに仕上げてくれるのか、必見だ。
キャストコメント
◎板垣瑞生
今の時代、好きなものに全力になったり、必死になることってダサいな、だから頑張っても…そんな風に思って頑張る勇気が出ない人がたくさんいると思います。でもこの映画を見て、少しでも今この現実に向き合おうなど…元気が出てもらえればと思います!!そして、新しい恋愛作品にもなってます!時間が止まる中での恋愛ーこれだけ聞いてもさっぱりかもしれませんが、時間が止まる世界って結構夢だったので、映画を通してその世界を追体験してもらえると嬉しいです。
◎吉柳咲良
お話をいただいた時、恋する女の子を演じるのは初めてだったのでとてもドキドキでしたが、初めて映画に出演させていただいて、新鮮な気持ちで楽しんで撮影に取り組めました。現実世界と時間が止まった世界の中で色々な感情が交差するとても素敵な作品です!! 是非ご覧ください!
◎竹内涼真
短い日数ではありましたが、フレッシュな2人と刺激のある撮影をすることができました。今回の作品は、”もしも高校時代に時間が止まって、止まった世界で運命の人と出会ったとしたらどうなるんだろう?“と想像しながら見て頂くとすごく感情移入できるかなと思います。僕が演じる浅見は「ロスタイム現象」を過去に経験したことがある人物です。どんな風に主人公たちと関わっていくのか、そして等身大の彼らにも注目していただければと思います。ぜひ楽しみに公開までお待ちください。
◎河合勇人監督
青春が嫌いだった。鬱屈した浪人時代を思い出すからだ。
「初恋ロスタイム」を板垣瑞生さんと吉柳咲良さんふたりの若い俳優ともう一度青春をやり直すつもりで取り組んだ。正統派で爽やかすぎる笑顔で真っ直ぐに演じてくれた板垣さん。はちきれんばかりの若さと初々しさで全力でぶつかってきてくれた吉柳さん。ふたりをしっかりと支えて重しとなってくれた竹内涼真さん。おかげでようやく素直に青春っていいもんだなと心から若さを祝福できた。みなさん、ありがとうございます。