一人のラブドール職人と、彼が一目で恋に落ち結婚した妻との日々を描いたタナダユキの小説「ロマンスドール」。型破りな設定と衝撃的な展開の中で、男女が強く惹かれ合い、すれ違い、もがきながらも、夫婦として゛本当の幸せ“を見つけていく姿を描いた物語は、みうらじゅんに「こんな男の面倒臭い気持ちをどうして女のタナダさんが書けるのか? 」と言わしめ、「小説の1行目から衝撃的」「ぐいぐい引きこまれた」「まさか泣けるとは思わなかった」など、2008年に雑誌「ダ・ヴィンチ」で連載されるやいなや、多くの話題と共感を呼んだ。その傑作小説がこの度、原作者であるタナダユキ自らが脚本・監督を手掛け、映画化されることが決定!自身が脚本・監督・主演をつとめた『モル』(2001)で衝撃的なデビューを果たして以来、『百万円と苦虫女』(2008)や『ふがいない僕は空を見た』(2012)など独自の感性で多数の話題作を世に放ってきたタナダ監督。今の時代を不器用ながらも懸命に生きる登場人物たちの心の機微を、感動とユーモアをもって描くことに定評のある彼女が、自身初のオリジナル小説を鮮やかにスクリーンに描き出す。
主演をつとめるのは、日本中の作り手たちがこぞってその演技力に惚れ込み、『シン・ゴジラ』や『嘘を愛する女』『億男』など話題作への出演が後を絶たない高橋一生。美大卒業後にフリーター生活をしていたところ、ひょんなことからラブドール制作工場で働き始め、次第にその魅力にのめり込んでいく主人公・北村哲雄を演じる。哲雄の妻・園子を演じるのは、2008年に『百万円と苦虫女』でタナダ監督とタッグを組み、高橋とは2001年の岩井俊二監督作『リリイ・シュシュのすべて』以来18年ぶりの映画共演となる蒼井優。去年『彼女がその名を知らない鳥たち』で第41回日本アカデミー賞最優秀主演女優賞に輝き、日本映画界を代表する女優となった蒼井が、優しさの中に強さをもった、芯のある女性を繊細に演じ切る。今作で初の夫婦役に挑む高橋と蒼井。二人が魅せる、刺激的でちょっぴり危ない香りの漂う大人のラブストーリーに期待がかかる。さらに二人をとりまく共演陣に、きたろう、渡辺えり、ピエール瀧、浜野謙太、三浦透子、大倉孝二ら個性豊かな豪華実力派俳優陣が集結!公開は、今年秋を予定している。