日時:5月27日(土)
場所:丸の内ピカデリー1
登壇者:橋爪功、吉行和子、西村雅彦、夏川結衣、中嶋朋子、林家正蔵、妻夫木聡、蒼井優、小林稔侍、中村鷹之資、徳永ゆうき、山田洋次監督
5月27日(土)に丸の内ピカデリーにて『家族はつらいよ2』の監督・キャストによる公開初日舞台挨拶が行われた。満員の会場の中、平田周造役橋爪功、周造の妻・富子役吉行和子、長男・幸之助役西村雅彦、幸之助の妻・史枝役夏川結衣、長女・金井成子役中嶋朋子、成子の夫・金井泰蔵役林家正蔵、次男・庄太役妻夫木聡、庄太の妻・憲子役蒼井優、周造の同級生・丸田吟平役小林稔侍、幸之助・史枝夫婦の長男役中村鷹之資、調子のいい鰻屋役徳永ゆうき、そして本作を手がけた山田洋次監督の計12名が登壇した。待望のシリーズ2作目の記念すべき門出を一目見ようと集まった観客の方から大声援と拍手喝采の鳴り止まない、あたたかい笑いに溢れる舞台挨拶となった。
はじめに、監督・キャストが登壇するや否や「パート3も待ってます!」「次回作お願いします!」と観客席のあちこちから絶え間なく歓声が!
それを受け山田監督は「映画が公開して怖いような嬉しいような気持ちだったけれど、皆さんの楽しそうな顔を見て安心しました。」と公開初日を迎え、安心したような笑顔でその思いを語った。早速次回作への期待が高まる観客に、主演の橋爪も「パート2がヒットすれば、パート3があります。そのあたり歩いている人を引っ張って映画館に連れて行くくらいの気持ちで人に勧めてください」と話し、それに続き西村も「今日限りじゃなく、もっと声援をください!今日観てもらって良いと思ったら、良いことは周りにも共有しましょう!」、徳永「パート3では平田家の皆さんに、にこやかにうな重を食べてもらいたい」、そして妻夫木からも「本当の家族のような雰囲気の中で作りました。評判を広めていただけたらパート3があるかもしれません」と続々に次回作への意気込みを語った。
イベントも和気藹々とした雰囲気で進み、劇中の平田家のようなキャスト同士の掛け合いに観客は抱腹絶倒。
山田監督はそんなメンバーで撮影された本作について、またこの家族で映画を撮ることができた思いを「気心の知れた俳優と仕事をするのは楽しく、皆さんに会えることが楽しい日々でした。本当の家族以上に仲が良いように思います。」と厚い信頼関係を感じさせるように語った。
そして、本作のテーマが「無縁社会」であることにちなみ、逆に「縁」を感じるエピソードは?と聞かれると、吉行は「橋爪さんとは何度も長いこと夫婦を演じていて縁を感じます。」と橋爪への縁を話すと、夏川も「以前、橋爪さんと共演した時は恋愛関係だったのに、今は父と娘。橋爪さんとのご縁を感じます。」と二人揃って答えた。
一方蒼井は「10代の頃に山田監督の『学校』という作品のオーディションを受けています。その時は落ちてしまったけど。山田監督の映画が大好きでお小遣いを握りしめて映画館に通ってました。そしたら山田監督に「おとうと」という映画でお話をいただいて・・今ここに至ります。」と長年の山田監督への思いを明かした。
また、本編で友人である周造の家で亡くなる丸田を演じた小林は「丸田は悲しい最期ではなく、幸せな最期だったと僕は思っています。みなさん、友達との縁を大切に。」と話し、中村は「僕は父が70歳の時生まれた子でした。生まれてこれたことに縁を感じます。血の繋がった縁もあれば、このメンバーのような血の繋がらない縁もあると思いました。」と自身のエピソードを交えて話した。
そして中嶋は、「正蔵さんがご出演されていた山田監督の舞台を、夏川さんと観に行きました。まるで父兄参観みたいで深い縁を感じました。」とプライベートなエピソードも披露。それを受け林家も「観に来てもらえて嬉しかったです。『よく頑張ったね』と言ってもらえて」とその時の思い出を語り、縁については「まだ”こぶ平”だった時、山田監督が脚本を手がけた落語を自分がやらせていただきたくて、山田監督の目の前でサシで落語の練習をやったことがあります!」と山田監督のエピソードを語ると、徳永も「『男はつらいよ』シリーズの最後、48作目が公開された1995年に僕が生まれ、その撮影現場だった奄美大島は両親の出身地です。不思議な縁を感じています。」と監督との縁を明かした。
最後に山田監督より「こんなに楽しい舞台挨拶はありません。今日来てくれたお客様にこんなに楽しんでもらえて、この映画はきっと多くの人に満足してもらえると思えました。」と挨拶をし、盛大な拍手の中会場を後にした。