『チェイサー』『哀しき獣』のナ・ホンジン監督最新作『哭声/コクソン』(3月11日より日本公開)に出演した俳優・國村隼が、現地時間11月25日夜に発表された韓国で最も権威のある映画賞「第37回青龍映画賞」で男優助演賞と人気スター賞を受賞した。同映画賞37年の歴史の中で、外国人俳優のノミネートは史上2度目で受賞は初の快挙。
國村は、平和な田舎の村に大きな変化をもたらす“よそ者”を演じ、一度観たら決して忘れられない強烈な印象を残す熱演を披露。一般投票により選ばれる人気スター賞では例年人気アイドルや大物俳優などが受賞することが多く、公開時に社会現象にまでなった今作で、國村はその圧倒的な存在感で韓国の映画ファンに絶大なインパクトを残したことを証明した。
授賞式に参加した國村の、男優助演賞受賞の壇上でのコメントは次の通り。
「韓国で初めて撮った映画でこんなふうに賞をもらえるとは思っていませんでした。日本で韓国映画を見ていて思っていたことがありました。『どうして韓国映画はパワフルなのか、韓国の俳優の存在感はすごいのか』。私は映画を撮るとき、いつもこのようなことを考えています。
『どのようにしてフレームの中でどのように生きようとするか、存在感を示すのか』と。韓国映画を見て思いました。ナ・ホンジン監督が日本に来て一緒にやろうよと言ってくれました。そして韓国に来て分かったんです。韓国の現場は監督を頂点として俳優やスタッフがプライドを持って映画を作っていました。俳優とスタッフの高いプライドが韓国映画の原動力だと思いました。韓国映画が素晴らしいのは、素晴らしいお客さんがいるからと思いました。賞をいただき本当にありがとうございました」