
ドイツ地方都市のカンパニーだったシュツットガルト・バレエ団を世界トップレベルに引き上げ、“シュツットガルト・バレエの奇跡”と呼ばれた振付家ジョン・クランコの半生を描いた「ジョン・クランコ バレエの革命児」が、3月13日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、新宿武蔵野館ほか全国で公開される。ポスタービジュアルが到着した。
ロンドンの英国ロイヤル・バレエ団やサドラーズ・ウェルズ・バレエ団で振付を手掛け、マーガレット王女とも親交を深めていたジョン・クランコだが、警察の囮捜査により同性愛行為の罪で起訴される。
1960年、ロンドンを追われたクランコはシュツットガルト・バレエ団で客演。偏見なく受け入れてくれたそこを居場所と定め、1961年には芸術監督に就任した。そして、常識にとらわれず自由に美と情熱を表現する作品を生んでいく。斬新な振付の『ロミオとジュリエット』は評判を呼び、プーシキン原作によるドラマティックバレエの傑作『オネーギン』は観客を夢中にさせた。
1969年にはニューヨークのメトロポリタン歌劇場で公演を成功させ、シュツットガルト・バレエ団は一夜にして世界の頂点へ。ソ連も含む世界ツアーが組まれて栄華を極めるが、1973年6月26日、アメリカからの帰国便で悲劇が起きる--。
監督は長年にわたりシュツットガルト・バレエ団を取材し、演目のDVD撮影を担うほど関係の深いヨアヒム・A・ラング。クランコ役は「マレフィセント」のサム・ライリーが務め、フリーデマン・フォーゲルら同バレエ団のダンサーたちも登場する。撮影は彼らが本拠とするシュトゥットガルト州立歌劇場で行い、音楽はシュトゥットガルト州立管弦楽団が演奏した。
作品はドイツ映画賞で4部門にノミネートされ、衣裳デザイン賞を受賞。魅惑のバレエ映画に注目したい。
「ジョン・クランコ バレエの革命児」
監督・脚本:ヨアヒム・A・ラング
出演:サム・ライリー、マックス・シンメルフェニッヒ、ハンス・ツィッシュラー、ルーカス・グレゴロヴィチ
シュツットガルト・バレエ団キャスト:フリーデマン・フォーゲル、エリサ・バデネス、ジェイソン・レイリー、ロシオ・アレマン、ヘンリック・エリクソン
ドイツ/2024年/138分/シネマスコープ/ドルビーSRD/カラー/ドイツ語/G
原題:John Cranko
配給:アット エンタテインメント
© 2023 Zeitsprung Pictures GmbH.
公式サイト:johncrankojp.com

