主演に橋本愛、共演に仲野太賀と木竜麻生を迎え、恋人を殺して愛を貫こうとした女の激情を描いた「熱のあとに」が、第28回釜山国際映画祭ニューカレンツ部門でワールドプレミア上映され、2024年2月より新宿武蔵野館、渋谷シネクイントほかで全国公開される。
かつての恋人を刺し殺そうとした沙苗は、数年の服役後に別の男と結婚し、もがきながら愛し方を模索していく--。沙苗のキャラクターは、2019年の新宿ホスト殺人未遂事件にインスパイアされて作り上げた。
罪を背負いながらも、自らの愛し方を貫こうとする沙苗を演じるのは橋本愛。沙苗の過去を知りながら結婚に踏み切った夫・健太役には仲野太賀。沙苗たちに親し気に接してくる謎めいた女性・足立役には木竜麻生。足立の秘密が明かされた時、運命の歯車が狂い出す……。
監督は、東京藝術大学大学院で諏訪敦彦、黒沢清らに師事し、修了制作「小さな声で囁いて」(18)がマルセイユ国際映画祭、全州国際映画祭などに出品された新鋭・山本英。脚本のイ・ナウォンと共に長年あたため、第21回東京フィルメックスでNew Director Awardを受賞した企画を映画化した。
〈コメント〉
橋本愛
監督からいただいたお手紙と、ナウォンさんの脚本を初めて読んだとき、
この映画を私に委ねようと思ってくださったことに、喜びで胸がいっぱいになりました。
この映画に出会えたこと、スタッフキャストのみんなに出会えたこと、かけがえのない日々を過ごせたことは、生涯の宝物です。
釜山国際映画祭、おめでとうございます。
観客の皆さんがどのように受け取ってくださるのか、すごく楽しみです。
仲野太賀
「熱のあとに」が釜山国際映画祭でお披露目できる事、非常に嬉しく思います。
オファーを頂いた時、あまりにも強烈な脚本に驚きました。
この作品がどんなカタチで映画になるのか、ページを捲るたびに興奮したのを覚えています。振り返ってみたら2週間ほどの短い撮影期間でしたが、山本英監督をはじめとする映画を愛するスタッフ、そして主演の橋本さん、木竜さんとの映画作りはあまりにも豊かで、僕にとってかけがえのない作品になりました。
木竜麻生
映画「熱のあとに」釜山国際映画祭出品おめでとうございます。
山本英監督の初長編監督作品を、監督をはじめ今回のキャスト、スタッフの皆さんと多くの時間を共有しながら撮影に臨みました。
濃密で、心地いい温度と緊張感のある、そして学びのある時間でした。
映画が皆さんに届くこと、とても嬉しく思います。
山本英監督
愛すること、生きること。
この二つが一直線に繋がって密接に関わり合う。そんな燃え盛る激情のような愛を映画にしたい、その一心で長い時間をかけて紡いできた作品です。
社会や他者など関係なく、それら全てを敵に回したとしても自分の信じる愛を守り通そうとする沙苗の姿に、私は見果てぬ夢を託したのかもしれません。
自分にとって『熱のあとに』は撮らなくては前に進めなかった映画です。
共に歩んでくださったキャスト、スタッフの皆様に心より感謝致します。
「熱のあとに」
出演:橋本愛、仲野太賀、木竜麻生
監督:山本英 脚本:イ・ナウォン プロデューサー:山本晃久
製作:ねこじゃらし、ビターズ・エンド、日月舎 制作プロダクション:日月舎
配給:ビターズ・エンド 英題:After the Fever
©2024 Nekojarashi/BittersEnd/Hitsukisya