アフガニスタン女性の抵抗を捉えた2作「ハワの手習い」「撃たれた自由の声を撮れ」

アフガニスタン女性の抵抗を捉えた2作「ハワの手習い」「撃たれた自由の声を撮れ」1
アフガニスタン女性の抵抗を捉えた2作「ハワの手習い」「撃たれた自由の声を撮れ」2

提供:キネマ旬報

アフガニスタンの二人の女性監督が、それぞれの視点で同国の女性たちの抵抗を記録したドキュメンタリー「ハワの手習い」「撃たれた自由の声を撮れ」が、8月よりポレポレ東中野、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国で順次公開される。ビジュアルと特報映像が到着した。

ナジーバ・ヌーリ監督「ハワの手習い」は8月1日(土)より、ザイナブ・エンテザール監督「撃たれた自由の声を撮れ」は8月15日(土)より公開。ともに山形国際ドキュメンタリー映画祭2025で上映され、「ハワの手習い」は市民賞と観客賞を受賞した。

「ハワの手習い」監督・撮影:ナジーバ・ヌーリ 共同監督・撮影:ラスール(アリー)・ヌーリ
製作:クリスティアン・ポップ 編集:アフサネ・サラリ 制作:TAG Film
日本語字幕:佐藤まな 配給:東風
フランス、オランダ、カタール、アフガニスタン/2024年/85分/ダリ―語/DCP
英題:Writing Hawa
©︎ TAG Film

首都カーブルで認知症の夫を世話しながら暮らすハワ。30歳上の夫との結婚を強いられたとき、まだ13歳だった。自分と同じ道を進まぬよう、娘たちには教育の機会を与えてきた。やがてジャーナリストとなった次女のナジーバは、「母の味方になろう」と決意。母にカメラを向け、夫の愚痴、秘密の恋の話、“やってみたかったこと”などに耳を傾ける。ハワは民族手芸の商売を始め、支配的な父親から逃げてきた孫娘ザハラーと共に読み書きを学んでいく。そんな中でタリバンの脅威が迫り、2021年8月にカーブルが陥落すると報道の自由も低下し、ナジーバは兄のアリーにカメラを託して母国を離れることに──。

ナジーバ・ヌーリ監督メッセージ
山形国際ドキュメンタリー映画祭で『ハワの手習い』をあれほど大切に受け止めていただいたことは私の心に深く刻まれています。ハワの物語が本当に国境を越え、皆さんの国、そして一人ひとりの心の内に居場所を得たのだと感じました。この映画が日本の劇場に届く一方で、いま、アフガニスタンは国際ニュースからほとんど姿を消しています。しかし何百万人もの女性たちにとって、日々の暮らしは一層の制約を受け、その声はさらに奪われつつあります。ハワの歩みは彼女ひとりのものではありません。たとえ世界の視線が途絶えても、なお静かに抗い続ける多くの女性たちの力強さをも宿しています。この映画をご覧になり、ハワに繋がりを感じ、家族や尊厳、屈することなき意志について想いを巡らせ、あなたのなかで響き合うことを願っています。

「撃たれた自由の声を撮れ」監督・撮影・製作:ザイナブ・エンテザール
編集:モハマド・サミプール 制作:Lumier Film
日本語字幕:吉田ひなこ 字幕監修:後藤絵美、Aweed Sadeed 配給:東風
アフガニスタン/2024年/70分/ダリ―語/DCP
英題:Shot the Voice of Freedom
©︎ Lumier Film

2021年8月、タリバン復権により女性たちは再び外での労働や教育の機会を奪われ、少女たちは親よりも年の離れた男たちと結婚させられ、家に閉じ込められる。ラシュミンとナスタランの姉妹は、他の女性たちと街に出ては「私たちはひるまない」と声を上げ、スカーフに隠したスマートフォンで国の現状を撮影していく。殺されるかもしれない、それでも次世代に同じ苦しみを経験させたくないという思いが、彼女たちを突き動かす。「未来の子どもたちだけは私たちアフガン女性を誇りに思うはず」。

ザイナブ・エンテザール監督メッセージ
撮影当時、私も多くのアフガニスタンの女性たちと同じように、恐怖、避難、そして安定を失う痛みを抱えながら生きていました。彼女たちと同じ場所に立ち、恐れや苦悩、希望を分かち合う者としての視点からこの作品は生まれたのです。私はこの映画を「アフガニスタンだけの物語」とは捉えていません。人間の自由、尊厳、教育、そして存在そのものの権利が脅かされるときに何が起こるのか。世界のどこであっても起こりうる普遍的な問題を映し出しています。映画は文化や国境を越えて理解を生み出し、自由を求める闘いが特定の国や民族だけのものではないことを、私たちに静かに思い起こさせてくれます。日本の皆さんに、本作を「同情」ではなく、「人としての結びつき」を持って受け止めていただければ嬉しいです。

公式サイト:https://tofoofilms.co.jp/afghan/

アフガニスタン女性の抵抗を捉えた2作「ハワの手習い」「撃たれた自由の声を撮れ」3
最終更新日
2026-06-01 16:17:26
提供
キネマ旬報(引用元

広告を非表示にするには