「シャロンは心」故ランス・レディック 最後のインタビュー映像公開『バレリーナ:The World of John Wick』

「シャロンは心」故ランス・レディック 最後のインタビュー映像公開『バレリーナ:The World of John Wick』

キアヌ・リーブスが体現する切れ味鋭いアクションに全世界が熱狂!シリーズを追うごとに、そのスケールと世界興収を更新し続け、一大ヒット作となった『ジョン・ウィック』シリーズ。映画史を変えた過剰な超絶アクションと、スタイリッシュで奇妙な独自の世界観はそのままに、シリーズ最新作となる『バレリーナ:The World of John Wick』が、いよいよ来週8月22日(金)より全国公開!

ランス・レディックよ、永遠に――
ニューヨーク・コンチネンタルホテルの忠実なコンシェルジュ・シャロンは、JWシリーズ屈指の人気キャラクター。だが、彼の姿はシリーズ最新作で見納めとなる。『ジョン・ウィック』から『コンセクエンス』まで、すべてのJW映画に登場し、その紳士的で時に頼りがいのあるキャラクターは、多くのJWファンに愛されてきた。
悲しいことに、そんなシャロンを演じてきたアメリカ人俳優ランス・レディックが、2023年3月に60歳の若さで亡くなった。そのため、JWシリーズとしては、『バレリーナ』が彼の遺作となる。

ランス・レディックは1962年、メリーランド州生まれ。大学時代はイーストマン大学で音楽を、イェール大学演劇学校で演技を専攻。「LOST」や「FRINGE/フリンジ」などの人気ドラマシリーズに数多く出演し、俳優のほかミュージシャンとしても活躍してきた。主な出演作に、『大いなる遺産』(98)、『サウンド・オブ・サイレンス』(01)、『ザ・ゲスト』(14)、『エンド・オブ・ステイツ』(19)、『ゴジラvsコング』(21)などがある。

ランスが演じてきたシャロンは、JWシリーズの登場人物たちの奥深さや多面性を象徴するかのような存在だ。振り返れば、シャロンは第1作『ジョン・ウィック』において、華麗に仕事をこなす紳士的なコンシェルジュとして初登場。第2作『チャプター2』でジョンの愛犬を仕事外で預かる優しい一面を見せたかと思えば、第3作『パラベラム』ではジョンと一緒に華麗な銃撃戦を披露した。『バレリーナ』の撮影が行われたのは、シャロンが劇中で死を遂げた第4作『コンセクエンス』の公開前の時期。本作は時系列が『パラベラム』の時点まで戻るため、ランスはシャロンを再演する機会を得ることになった。しかし、残念なことに本作のクランクアップからわずか数週間後にこの世を去った。

このたび、最新作『バレリーナ』の公開に先駆け、ランス・レディックのオフィシャルインタビューが到着。今回の映像はランスにとって、JWシリーズ最初で最後のオフィシャルインタビュー。インタビューでは、脚本を最初に読んだときの印象から、アナ・デ・アルマスの演技や、長年演じてきたシャロン役の変化について語っている。

ランスは本作の脚本を読んで、その新たな世界観に驚いたと同時に、そこにシェイクスピアの影響を感じたという。JWシリーズと『バレリーナ』を比較しながら、ここまで拡大してきたJWワールドについて次のように分析している。「最初の『ジョン・ウィック』は、登場人物たちが、文化的制約の中でそれぞれの個性を主張しようとしていたけれど、この作品はそれを家族のレベルまで広げている。『リア王』や『ハムレット』やギリシャ悲劇を想起したんだ」。その完成度の高さに思わず、レン・ワイズマン監督にシェイクスピアが好きなのか聞いてしまうほど、本作の脚本は彼の知性とマッチしたようだ。

続いて、インタビューはシリーズ初の女性主人公に抜擢されたアナ・デ・アルマスの話題に。ランスはアナのアクションを『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』で初めて見たというが、この映画のイヴは、それ以上に「タフさが問われる」役であると同時に、「哀愁が感じられる」役でもあると分析。そして、アナはそうした「極めて繊細な演技を見事に演じ分けられる」、稀有な俳優だと太鼓判を押した。劇中ではイヴがコンチネンタル・ホテルを訪れ、シャロンと会話するシーンも描かれる。アナとランスの初共演シーンにも注目。

さらに、ランスの分析眼は作品や主人公ばかりでなく、自身の役“シャロン”にまで向く。これまで演じてきた他作品とは「まったく違う役」だと語りつつ、シャロン役について「この役を演じてワクワクしたのは、これまで経験のない役柄だったから」と振り返る。また、その考察はJWシリーズを通じたシャロンの変化にまで及び、「作品を通してシャロンの変化を追ってみると、最初はミステリアスなキャラクターだったが、次第に心を持った存在へと変わる。ジョンが作品の“魂”なら、シャロンは“心”だろう」と、本作のタイトルロールであるジョン・ウィックと双璧をなす重要なキャラクターだと静かに語り、最後のインタビューを締めくくった。
JWシリーズ屈指の人気キャラクター“シャロン”。その最後の雄姿をぜひ劇場で見届けてほしい。

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『バレリーナ:The World of John Wick』
2025年8月全国公開
(R), TM & (C) 2025 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.

最終更新日
2025-08-19 18:00:00
提供
映画の時間編集部

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