罪を背負った青年と、賞金首の黒い犬。“野良犬同士”の奇妙な絆が共鳴する―世界中で旋風を巻き起こす、ロウ・イエやジャ・ジャンクーらに代表される中国映画ニューウェーブの新たな旗手、グァン・フー監督の最新作『ブラックドッグ』が2025年9月19日(金)に公開。
2008年北京オリンピック開催間近に沸く中国。ゴビ砂漠の端にある廃墟が目立つ寂れた故郷に、長い刑期を終え帰ってきた青年ラン。罪を背負った男と、賞金を懸けられた黒い犬が出会い、”野良犬同士”の奇妙な絆を育んでいく。非情なリアリズムと社会的メタファーが緻密に積み上げられた、チャイナ・ノワールの系譜に連なる力強いヒューマンドラマ。
寡黙で孤独の影が滲むランを演じるのはダンテ・ラム監督作常連のアジアのスーパースター、エディ・ポン。そんなランの心のひだに入り込む雑技団のグレープをトン・リーヤーが、さらに中国新世代を代表する監督ジャ・ジャンクーが重要な役どころで出演している。グァン・フー監督は、第72回ヴェネチア国際映画祭アウト・オブ・コンペティションのクロージング作品にも選ばれたクライムアクション『ロクさん』(15)や、2020年興行成績世界No.1をたたき出した『The Eight Hundred』を手掛けている。
今回解禁されるポスタービジュアルは、古びたオートバイにまたがるランと、サイドカーから彼を見上げる黒い犬が、夜明け前の群青色の空の下に広がる荒涼としたゴビ砂漠の中で、共鳴するかのように視線を交わす構図となっている。居場所を持たない者同士の「ふたりぼっちの、野良犬だった」というコピーが印象的なビジュアルだ。併せて場面写真も６点解禁！
予告編は、おびただしい数の野犬たちがゴビ砂漠を駆け降りるシーンから始まる。街には「北京五輪の開幕まであと51日」とアナウンスが流れるものの区画整理のため廃墟が目立ち、一大イベントを待ち望む華やぎは一切ない。罪を償い出所したものの「お前の居場所はない！」「人殺しめ！」と罵られるラン。そして1000元の賞金を懸けられた黒い犬。縄張りで対峙を繰り返すうちに一人と一匹は徐々に距離を縮め、ランが奏でるギターの音色に聴き入るまでに…。砂漠のすさまじい自然の造形と雑多な街のコントラストが圧倒的な映像美となり、その中で育まれる“野良犬同士”の確かな絆が胸に迫る予告編となっている。
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2025年9月19日（金）シネマカリテほか全国公開
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配給：クロックワークス
