「私を離さないで」などで知られるノーベル文学賞受賞作家カズオ・イシグロの鮮烈なデビュー作「遠い山なみの光」を、『ある男』(22)で第46回日本アカデミー賞最優秀作品賞含む最多8部門受賞を果たした石川慶監督が、広瀬すず主演、二階堂ふみ共演で映画化した『遠い山なみの光』の公開日が9月5日(金)に決定。
公開に先駆け、フランス時間 5/13(火)〜24(土)開催予定の第78回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に見事選出され、正式出品が決定いたしました。 石川慶監督作品がカンヌ国際映画祭に選出されるのは初めて。カズオ・イシグロ氏も、1994年にクリント・イーストウッドやカトリーヌ・ドヌーヴらと共にコンペティション部門の審査員を務めていますが、出品者側として参加するのは初。広瀬すずは2015年に参加した是枝裕和監督作『海街 diary』以来2度目、二階堂ふみ、吉田羊は初参加となります。華やかなワールドプレミアに是非ご注目ください。なお、石川慶監督に加え、広瀬すず、二階堂ふみ、吉田羊らの渡航は調整中となっております。
この度、先に発表された広瀬すず、二階堂ふみに加え、追加キャストとして、⻑崎を離れイギリスで暮らす 1980 年代の悦子役に吉田羊が決定。広瀬すず演じる 1950 年代の⻑崎で暮らす悦子の約 30 年後を演じます。また悦子(広瀬すず)の夫で傷痍軍人の二郎役に松下洸平、二郎の父でかつては悦子が勤務していた学校の校⻑であり、悦子が大きな信頼を寄せる緒方役に三浦友和を迎え、豪華俳優陣が脇を固めます。さらに日本パートで柴田理恵、渡辺大知、鈴木碧桜(子役)の出演も発表されました。これらの発表に併せて、特報予告も初解禁となります。
吉田羊は 1997 年に舞台で俳優デビュー後、数々の舞台やドラマ、映画に出演するほか、エッセイ本も刊行するなど様々な分野で活躍。本作でほぼ全編英語での演技に初挑戦しており、撮影直前に単身イギリスへ短期留学、現地でのホームステイで磨きをかけた流暢な英語を劇中で披露しています。本作の出演に寄せて吉田は「全編ブリティッシュアクセントの英語台詞は母国語でないもどかしさもありましたが、その不自由さと、言語に向き合った時間がそのまま知らず悦子の血肉になっていたと実感できたことは得難い経験でした」と語っています。
日本での撮影後、イギリスパートを撮影した本作。石川監督は吉田について「イギリス訛りの英語の習得のため誰よりも早く現地入りされて、完璧に“30 年前に渡英した悦子”としてクランクイン。本読みでのイギリス人スタッフの驚きと敬意に満ちた表情が、その圧倒的な説得力を物語っていました」とコメントをよせています。
あわせて出演が発表された悦子の夫・二郎を演じる松下洸平については「松下さんは真摯に芝居に向き合い、次々と新たな表情を見せてくださいました。素晴らしい演技、ぜひご期待ください」、さらに二郎の父を演じた三浦友和については「役への姿勢、現場での佇まい、そして映画への深い洞察と愛情。そのすべてに学ぶことばかりでした」と語り、信頼関係の深さをのぞかせました。
また、今回初の映像解禁となった特報予告では、「私がついた嘘」という言葉と共に、広瀬すず演じる 1950 年代⻑崎の悦子、二階堂ふみ演じる謎多き女性・佐知子、そして吉田羊演じるイギリスで暮らす 1980 年代の悦子らの顔が映し出されます。更に、場面は1980 年代イギリスに移り、オーディションで選ばれたカミラ・アイコ演じる悦子の娘・ニキの「なぜイギリスに?」という問いかけに対し、吉田羊演じる悦子は「パパと出会ったからよ」とあしらうが、娘は「嘘」と鋭く切り返します。一体、だれが何の嘘をついているのか――?意味深なシーンの断片とともに現れる「彼女たちの、あの夏の記憶」という言葉が、時代と場所を超え交錯する“記憶”の秘密を紐解いていく物語を予感させるミステリアスな特報となっています。
またこの度、吉田羊演じる 1980 年代の悦子が英国調のティーカップを持ち、遠くを見つめる写真が初解禁。広瀬すず演じる 1950 年代の悦子が昭和の雰囲気の暖簾の前で佇む姿や、二階堂ふみ演じる佐知子のモダンなファッションが映える場面写真も到着。ミステリアスでどこか不穏な空気が漂う女性たちの姿に期待が高まる場面写真となっています。
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