2021年9月6日に惜しくも世を去ったフランスの国民的英雄にしてフランス映画界の伝説、ジャン=ポール・ベルモンド。2020年10月、2021年5月、そして2022年9月の 3回にわたって彼の主演作を厳選して上映し、大好評を博してきた「ジャン=ポール・ベルモンド傑作選」が、ここにその集大成ともいうべき最高のラインナップを揃え、感動のフィナーレを飾ることが決定しました。その名も「GRAND FINALE(グランドフィナーレ)」が6/28(金)より新宿武蔵野館ほか全国順次公開。
今回のハイライトは、これまで多くのファンの方々から上映を熱望されてきたにもかかわらず、権利上の問題で上映できなかったベルモンドのフィルモグラフィの中でも極めて重要な3つの傑作中の傑作。長期的交渉の末、遂にその封印が解かれ、長らくビデオやテレビ、配信等でも見ることが出来なかった幻の3大傑作のリマスター版での上映が実現いたします。
まずは、『リオの男』『カトマンズの男』の名コンビ、フィリップ・ド・ブロカ監督、ジャクリーン・ビセット共演の痛快冒険大活劇で、1973年の初公開時以来、VHSにもDVDにもなっておらず51年ぶりのスクリーン上映となる『おかしなおかしな大冒険』(1973)。さらに、『男と女』『愛と哀しみのボレロ』の巨匠クロード・ルルーシュ監督がベルモンド自身を思わせる豪快な男の人生を高らかに謳いあげ、ベルモンドに初のセザール賞主演男優賞をもたらした記念すべき1本、『ライオンと呼ばれた男』(1988)。そして、同じくクロード・ルルーシュ監督がヴィクトル・ユーゴーの原作を20世紀を舞台に大胆にアレンジし、“映画史上最高の「レ・ミゼラブル」”との評判も高い感動の大傑作『レ・ミゼラブル』(1995)の3本。どれもジャン=ポール・ベルモンドの華麗なる映画人生の到達点ともいうべき名作にして、映画史に燦然と輝く残る重要な作品ばかりです。さらに、これまでの傑作選で上映してきた19本の作品の中から、人気作を厳選したアンコール上映も行います。
■『おかしなおかしな大冒険』 Le Magnifique
(1973年／仏・伊 合作映画／93分)
メキシコを舞台にした新作を執筆中の人気冒険小説家が、同じアパートに住む美女に一目惚れ、さらに自分がジェームズ・ボンドばりのスパイになった白昼夢の中で大暴れする痛快冒険大活劇。名コンビ、フィリップ・ド・ブロカ監督との意味もピッタリ合って快調な冒険とアクションの連続、さらにジャクリーン・ビセットの美貌とセクシーさもプラスされて徹底的に楽しませるベルモンド主演作の中でも最も人気の高い1本にして、最高のエンタテインメント巨編。
■『ライオンと呼ばれた男』 Itineraire D'un Enfant Gate
(1988年／仏・独合作映画／127分)
7、80年代に数々の大ヒット作でフランス映画界のマネーメーキング・スターのトップに君臨したベルモンドが、『男と女』のクロード・ルルーシュ監督と組んで挑んだ58歳のときの集大成的作品。ベルモンド自身を投影したかのような豪快な成功者が、人生をリセットしようと冒険の旅に出る...。ベルモンドにとって初の大きな演技賞となった第14回(1889)セザール賞主演男優賞を受賞した記念すべき作品。
■『レ・ミゼラブル』 Les Misérables
(1995年／フランス映画／175分)
クロード・ルルーシュ監督がヴィクトル・ユーゴーの名作を大胆にアレンジし、20世紀の激動の時代を舞台に描き、「レ・ミゼラブル」の映像化史上最高傑作との呼び声も高いダイナミックな大河ロマン。ベルモンドが主人公とその父、さらに劇中劇のジャン・ヴァルジャンの3役を熱演した最高の感動作。第53回ゴールデングローブ賞最優秀外国語映画賞を受賞、アニー・ジラルドが第21回セザール賞助演女優賞を受賞した。
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