独自の画風を確立したコロンビアの巨匠、フェルナンド・ボテロの波乱万丈な人生と、多幸感あふれる創作の秘密に迫る傑作ドキュメンタリー『フェルナンド・ボテロ 豊満な人生』が4月29日(金・祝)よりBunkamuraル・シネマほかにて全国順次ロードショー致します。この度、4月19日のボテロ90歳の誕生日を祝して、ボテロ名言集を一挙ご紹介!
◆「コロンビアにいたら、絵なら誰にも負けないだろう。だが私が目指してるのは世界一の画家だ」
コロンビアのメデジン出身のボテロは、絵画について深く学ぶため、スペイン、パリ、イタリアなど世界各地へ絵画を学ぶ為に留学している。当時、美術館や画廊のなかった故郷メデジンを飛び出し、留学先でベラスケスやゴヤ、ルネサンスの巨匠ピエロ・デラ・フランチェスカの絵画を実際に観て、巨匠たちの古典絵画から多くを学んだボテロ。その向上心によって、世界一有名な画家となったボテロならではの発言。
◆(高級車と絵を交換しようと持ち掛けられて)「でも断った。絵の方が大事だったんだ」
その場に居合わせた子供たちが必死に父親のボテロを説得し、高級車が欲しいとせがんだが、頑として絵を手放そうとしなかったボテロの、絵に対する強い気持ちが表れている。
◆「絵を描くことにはとても興味がある。何かを発見できる喜びがあるからだ。好きなのはそれだけ。その他は退屈で仕方なくやってる。だからできるだけ制限したい。いつも隠れてるよ」
展覧会のパーティーなどでよく身を潜めて、早々に切り上げたがるボテロの本心が垣間見える。
◆「最近の芸術家や批評家たちは、芸術で楽しむのは卑しいと考えてる。バカげてるよ。そんなことを言ったら、美術史全体が卑しくなる。芸術は楽しくなきゃ」
大抵の作品で、おもわずクスリと笑ってしまうような遊び心を絵の中に忍ばせているボテロの絵画。例えば、過去の名作へのオマージュや、意外な人物や小道具、ボテロ本人などが画面の隅に描き加えられていたり...。ボテロのこだわりが窺い知れる発言。
◆「作風を変えたいかとよく聞かれる。発想が変わるなら話は別だ。だが同じ発想と信念を持つ限り、私はこの作風を貫く。美術史上の偉大な芸術家たちは、1 つの概念を持ってた。1 つの作風を貫いたから偉大なんだ。私の作風は 1 つだけだ」
抽象絵画が全盛期の時代、ひたすらに人物や物など具象絵画を描き続け、対象物をぽってりと誇張する”ボテリズム”を確立したボテロの不屈の信念が伺える。
◆「成功してもしなくても何も変わらない。私の人生は絵を描くこと」
世界一有名な芸術家となっても、謙虚で優しいボテロの人間性が伝わる一言。
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