イギリスを代表する巨匠、SF 作家 J・G・バラードが 1973 年に発表した同名小説を、『ザ・フライ』『裸のランチ』などで知られるカナダの鬼才デヴィッド・クローネンバーグ監督が映画化。自動車事故により性的興奮を覚える人々を描いた危険度100%究極の偏愛を描く『クラッシュ』(96)が、『クラッシュ 4K 無修正版』として、製作から 25年を迎える2021年1月29日(金)よりシネマート新宿ほか全国順次公開することが決定。
第49回カンヌ国際映画祭で審査員特別賞を受賞。フランスの映画雑誌「カイエ・ドゥ・シネマ」が選ぶ 1996 年の映画ランキングで堂々の1位を獲得。さらにマーティン・スコセッシ監督が選ぶ 1990 年代のベスト映画にもランクイン、と数々の称賛を浴びる一方で、その過激な性描写が問題視され、イギリスの新聞「デイリー・メール」紙が 1 面で上映禁止を呼びかけるなど、賛否両論を巻き起こした本作。撮影は『ロッキー・ホラーショー』『スター・ウォーズ エピソードV 帝国の逆襲』の他、『戦慄の絆』『裸のランチ』以降のクローネンバーグ作品全てで撮影を手掛け、クローネンバーグファミリーとも言えるピーター・サシツキーが担当している。
全編の 8割以上がセックスシーンである本作へ果敢に挑んだのは、主人公ジェームズ役に、スティーヴン・ソダーバーグ監督『セックスと嘘とビデオテープ』で第 42回カンヌ国際映画祭の最優秀男優賞を受賞したジェームズ・スペイダー。夫を失いながらも新たなる欲望を開拓しようとするヘレン役に、ジェーン・カンピオン監督『ピアノ・レッスン』で第 66回アカデミー賞主演女優賞、第 46 回カンヌ国際映画祭最優秀女優賞、第 51 回ゴールデングローブ賞主演女優賞に輝いたホリー・ハンター。交通事故で両足が不自由になりながらもボンテージファッションに身を包み、性の境地を切り開いていく女性ガブリエルにロザンナ・アークエット。その他、ジェームズの妻キャサリンにはデボラ・カーラ・アンガー。彼らを結びつける謎の男ヴォーンにはイライアス・コティーズなど個性豊かな俳優陣が集まっている。
死と隣合わせの危険な快感への目覚め、人体損壊と車体の破損への欲求と美意識......。後戻りできない世界にどこまでも堕ちていく姿を、クローネンバーグならではの映像世界で描ききった異常に満ちた唯一無二の傑作『クラッシュ 4K 無修正版』は 2021年1月29日(金)よりシネマート新宿ほか全国順次公開。
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