『騙し絵の牙』は発案当初から映像化も視野に入れ企画され、あらかじめ俳優・大泉洋に関する綿密な分析による“あてがき”(大泉洋を主人公にイメージして執筆)で書かれた、2018年本屋大賞ノミネート作の中でも異色の文芸作品。
発売開始と同時に、多数の映像化のオファーを受けていたが、ついに大泉洋主演による実写映画化が始動!大泉洋が演じるのは、雑誌の廃刊を回避するため奔走する編集長・速水輝也。誰にでも愛される“人たらし”ながら、その笑顔の裏に深い陰を持つ、タイトル通り「騙し絵」のような二面性を持つ男の役どころとなる。
<大泉洋コメント>
ついに! 「騙し絵の牙」映画化、現実的に動き始めました!!そもそものきっかけは、「映像化された際に僕が主演できるような小説ない?」と長年尋られ続けた編集者が、 「もう私がつくります!」と、塩田さんへ執筆依頼に伺ったことから始まった企画でした。今はただただこの主役の話が、ちゃんと自分にきたことに安堵しております(笑)。
もともと私に当て書きして頂いた作品ですからこの「速水」という役については本来なんの役作りも必要ないはずなんですが、なんせ物語は出版界を舞台にして、自身が手掛ける雑誌の存続をかけて会社と対決していくという、骨太な社会派作品のため、結局えらい難しい役になっております!なんでもっと簡単な作品にしなかったのかと今更後悔しております(笑)。しかし、塩田先生の原作は最高に面白いので、必ずや面白い映画になると確信しております!原作を読んでいただいた皆様、お待たせ致しました!いよいよ小説の中の大泉が、映画になって、スクリーンに登場します。楽しみにお待ち下さい。
<塩田武士コメント>
「大泉洋“主演”小説」——。前代未聞の企画立案から5年。映画化に向け、いよいよ本格的に動き始めました!全く新しい形のエンターテインメントを目指してきたので感無量です。 この間、大泉さんは「蓋を開けてみれば主演が別人」という“騙し絵”を恐れてきました。それは原作者である私も同じで、各方面で「大泉さんだから書けた」と訴えてきた手前、引くに引けない状況でした。
大泉洋=速水輝也(主人公)——ハマり役という言葉が生ぬるく聞こえる、映画史上類を見ないシンクロ率100%の主演俳優!あぁ、早く大スクリーンであの天性の人たらしが見たい!「社会派」と「40代の色気」をまとった大泉洋は無敵です。
<本のストーリー>
大手出版社で雑誌編集長を務める速水輝也。ウィットに富んだ語り口で人を虜にする魅力的な男だ。ある夜、上司から廃刊を匂わされたことをきっかけに、速水は組織に翻弄されていく。すると次第に彼の異常なほどの“執念”が浮かび上がってきて……。圧倒的にリアルな筆致で出版界の<光と闇>を描いた社会派長編。