湊かなえさん「映画を観た島の子たちが夢を膨らませてくれると嬉しい」映画『望郷』映画化に対する思いを語る

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 「告白」「白ゆき姫殺人事件」「リバース」など、ヒット連発のミステリー作家・湊かなえさんの累計・50万部突破のベストセラー『望郷」が、主演に貫地谷しほりと大東駿介を迎え、完全映画化が決定。2017年9月16日(土)より新宿武蔵野館にて公開致します。
 『ディアーディアー』(第39回モントリオール世界映画祭正式出品)、『ハローグッバイ』(第29回東京国際映画祭 日本映画スプラッシュ部門正式出品)などを手掛ける菊地健雄が監督を務め、出演陣には木村多江、緒形直人ら、実力派俳優が名を連ね、親子の感動ミステリーが誕生しました。

 映画化にあたり著者の湊かなえさんからコメントが到着!自身の故郷の因島を舞台にした「望郷」の執筆経緯について「ずっと島で生まれ育った自分にしか書けない世界を書きたいと思い、島を舞台にしました」と明かしました。
 島での生活に縛られながら、本土にあるドリームランドに憧れを抱く夢都子の物語“夢の国”は、修学旅行で憧れのテーマパークに行けると思っていたら、旅行先がスキーに変わってしまい惜しくもそのテーマパークには行けなかったという自身の体験に基づいているそう。「その時は人生たった一度のチャンスを潰されたと思っていたけど、大人になったら簡単にそのテーマパークに行けて、自分が捉えていた世界が狭かったのかと感じました。自分が島に育ちながら都会に対して思っていた気持ちを込めることができた作品だと思います」。

 また、“光の航路”については、造船会社に勤務していた湊さんのお父さんと、実際に行われていた進水式での思い出が。「知らない方は豪華客船の進水式ばかりをイメージするかもしれないけれど、ごく小さい船にも進水式があります。それと同じように、どんな人生にもそれぞれの『進水式』がある、そう思えたんです。この作品を通じ、海や造船にに縁のない生活をしている人にも自分の人生と重ねて頂けたらと思っています」と自身の思い出を振り返りつつ、作品への思いを語りました。
 本作では、島で育った幼馴染の夢都子と航が二つの物語を通じ、共にそれぞれの親子の過去と未来をつなぐストーリーが完成。これまで、湊さんの小説は数々の作品が映画やドラマで映像化され、その多くが話題作となり世の人々を魅了してきました。自身の作品の映像化に関し「映像化は、普段本を読まない方が本を読んでくださる、その大きな入り口を作って頂くことだと思っています。自分が生まれ育った場所でのロケなので、その映像を観た島の子たちが、本を読むだけでなく自分も作る仕事をしてみたいなど、夢を膨らませてくれるんじゃないかと思いますし、住んでいるところがどんなに良いところか、気づいてもらえるきっかけになると思うので嬉しいです」と、期待があふれる様子でした。

 ロケ地である瀬戸内海の生口島・瀬戸田中学校を訪問した湊さん。この中学校の図書館には湊さん作品の特設コーナーもあるそうで、自身のサイン本を献本したエピソードも…。映画スチール帯巻き付き文庫本も発売中!著者の思いに込められたメッセージがどのように映像化されるのか―。目が離せません!

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最終更新日
2017-08-29 14:00:00
提供
ジョルダン

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