熊野から イントゥ・ザ・新宮 作品情報

くまのからいんとぅざしんぐう

新宮の取材に行った俳優で旅のエッセイストの海部剛史と編集者サキ(雨蘭咲木子)は、雨の中でツール・ド・熊野2016初日のタイム・トライアルを観戦する。レース後、2人はくまの茶房を訪れる。江戸時代から経済力のあった新宮だが、明治になると、廃藩置県で熊野が和歌山県と三重県に分けられ生活文化が分断されたこと、神仏分離令と修験道禁止により熊野特有の神仏習合が打撃を受けたこと、大逆事件により6名の死刑判決が出たことに苦しんだ。翌日、2人は駅のそばの白い碑を訪れる。サキは、大逆事件の犠牲となった大石誠之助ら6人について、その進取の気性に富んだ精神を継ごうという言葉に感動する。2人は淨泉寺の住職だった高木顕明を偲ぶ遠松忌法要に出席する。速玉大社の境内に建つ佐藤春夫記念館を見学する2人。新宮と大石の物語を架空の森宮という町に置き換えて小説『許されざる者』を書いた辻原登は、子供の頃初めて新宮に来たときの感動を語る。2月6日のお燈祭り。『熊野の歴史をよむ会』講師の山本殖生さんは神倉神社に伝わる古文書を読み解き、神倉神社のごとびき岩のところに昔は懸けづくりの大きな建物があったことを確認する。数週間後、単独で新宮を訪れたサキは、海部に紹介されたアコーディオン弾きのアランと合流し、観光とは違う新宮のスポットを案内される。大石誠之助を名誉市民に推薦する動きもあり、高木顕明についても顕彰がなされている。“『大逆事件』の犠牲者を顕彰する会”の人々は、成石平四郎、勘三郎兄弟の墓参りに行く。海部は助手ケントの叔母の銀婚式のイヴェントの演出をすることになり、ダンスのリハーサルの相手を務める。新宮から帰った海部は、佐藤春夫が大石の処刑を『愚者の死』として発表した真意について考えている。西村伊作はなぜ、東京に連行された叔父の大石を見舞いに、新宮からモーターバイクで旅したのか。海部は鎌倉からロードバイクで新宮に向かう。

「熊野から イントゥ・ザ・新宮」の解説

「熊野から」シリーズ三部作完結編。俳優兼旅行エッセイストの海部剛史と旅雑誌の女性編集者サキが熊野地方の中心的な都市、新宮市に取材旅行に出かけるという設定で、大逆事件の犠牲となった大石誠之助や高木顕明らの足跡を紹介するセミ・ドキュメンタリー。監督・脚本・製作は、「海と自転車と天橋立」の田中千世子。出演は、ドラマ『やんちゃくれ』の海部剛史、「浅草・筑波の喜久次郎 浅草六区を創った筑波人」の雨蘭咲木子、「まいっちんぐマチコ! ビギンズ」の鈴木弥生、「千年の愉楽」の佐野史郎。

映画評論家で映画作家の田中千世子が手掛ける「熊野から」シリーズ三部作の完結篇。俳優兼旅行エッセイストの海部と旅雑誌の女性編集者・サキが熊野地方の都市・新宮市に取材旅行に出かけるという設定で、新宮市の文化的背景をひもとくセミ・ドキュメンタリー。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 2018年7月7日
キャスト 監督田中千世子
出演海部剛史 雨蘭咲木子 鈴木弥生 KENT 丹野穂乃香
配給 田中千世子事務所
制作国 日本(2018)
上映時間 83分
公式サイト http://kumanokara.com/

(C)2018 田中千世子事務所

予告編動画

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最終更新日:2022-07-26 11:03:21

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