P.N.「pinewood」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2019-09-18
NHKTVクローズアップ現代の監督対談の中で取り上げられたのが是枝裕和監督の映画〈万引き家族〉とケン・ローチ監督の本篇だった…。是枝監督はケン・ローチ作品を観て育った世代,映画に懸ける作品の使命に就いて語り合ったー。家族の眼を通して描かれた両作のアプローチは
わたしはだにえるぶれいく
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NHKTVクローズアップ現代の監督対談の中で取り上げられたのが是枝裕和監督の映画〈万引き家族〉とケン・ローチ監督の本篇だった…。是枝監督はケン・ローチ作品を観て育った世代,映画に懸ける作品の使命に就いて語り合ったー。家族の眼を通して描かれた両作のアプローチは
先進管理社会の〈幻想と云う名の豊かさ〉の中で喘ぐ地獄の様な、斬り捨てられた庶民の怒りのスパークする瞬間を本編は垣間見せて呉れるんだ。ケン・ローチ監督は先に金銭の問題をコミカルにパロデイ化して演出したが、本編のシリアスで有りながら何処か愛嬌が感じられるタッチは矢張り、リベンジした自身の新境地と為ったんだねぇ🎵ー。✍️🎥🤠
見終えて黒澤明監督の<生きる>を思い浮かべた…。街角に公園を作ってブランコでゴンドラの唄を歌うそのシーンを!「命短し愛せし、乙女…」
本編は高齢なケン・ローチ監督が引退を撤回して迄撮らざるを得なかった作品。真正面から雇用問題の社会制度の不備を突いた、その管理システムのコンピューター化の陥穽、OA 機器データベースの合理化と非人間性、社会的弱者への偏見…。一人の人間として当たり前の事、生きる権利がままらない事を、只その事を<わたしダニエル・ブレイク>は言い残した…