P.N.「pinewood」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2022-09-05
カルト教団と政治家の癒着が深刻な現代の渦中で視聴すると,ジャーナリズムの姿勢へ問題を提起する本篇
すぽっとらいとせいきのすくーぷ
総合評価4.86点、「スポットライト 世紀のスクープ」を見た方の感想・レビュー情報です。投稿はこちらから受け付けております。
カルト教団と政治家の癒着が深刻な現代の渦中で視聴すると,ジャーナリズムの姿勢へ問題を提起する本篇
更に,本レイチェル・マクアダムス等が御馬鹿なナイト・ゲームを愉しむ日々をsuspenseタッチも交えて映し出したcomedy作品が劇場未公開な映画〈ゲーム・ナイト〉。其れは其れは熱々でラブリーな一面も~💏
そして個人責任に留まらないシステム全体に迫り再発防止の観点で記事の公表に踏み切る粘り強さが感じられた…。日本でも官僚topを捲き込んでの政財界ぐるみの公文書偽造疑惑が新聞のスクープ等で明るみになりつつ在るが、本編は正に宗教界のタブー視される少年への性虐待事件を9.11等の時期を挟みシカゴのスポットライト紙の報道が大反響を呼んだ真実を描いている。
地方紙「スポットライト」の新編集長の方針は宗教界であっても悪には譲らず中立な報道姿勢と其の自由を貫く事だったー。新聞記者達の粘り強い調査や取材、弁護士、当時の被害者との面談等が細かく描かれる。感情の起伏、衝突…ドラマは真実に向かって突き進む。時に打ち砕かれ封印された暗部が全体的に明かされる。ジーナリズムの力は、ラストで鳴り止まない電話の音となって次々と被害者からの寄せられて…。
以前、民放TVでやっていた常盤貴子主演のドラマ「タブロイド」 は新聞記者魂を描いた連続ものだったが、本編も真実の為に活動するスリリングな物語。映画「扉をたたく人」で移民問題を告発したトム・マッカーシー監督のリアルな視点!其れは名篇「大統領の陰謀」も思わせる巨悪との闘いだった。宗教界の暗部・性的虐待の実話ー。
映画なので脚色だいぶされてるんだろうけどよくあんな巨大なものに立ち向かったなぁ勇気あると思うしいろいろと考えさせられる作品!そういう意味でオススメ出来る一本!!
キリスト教徒は重く受け止めたい映画。むしろ宗教によらず、虐待や性犯罪被害者が、なぜ告発より沈黙を選び勝ちなのか、広く問いかける映画でもある。ただ、鑑賞が必要な層ほど、こういう映画は観に行かないものなんですよね…。