ルック・オブ・サイレンス 作品情報
るっくおぶさいれんす
アディは、1960年代にインドネシアで繰り広げられた大虐殺、いわゆる『9月30日事件』で兄が殺された後に生まれた。母はずっと失った我が子への思いを胸にしまいこみ、アディにすら多くを語ろうとはしなかった。2003年、ジョシュア・オッペンハイマー監督が撮影した、加害者たちが兄を殺した様子を得意げに語る映像を見たアディは、彼らに罪を認めさせたいと思うようになる。そして2012年に監督と再会したアディは、監督とともに加害者のもとに赴く。アディが警戒をかわしながら質問を投げかけていくうちに、母も知らない事実が明らかになっていく。
「ルック・オブ・サイレンス」の解説
1965年インドネシアで起こった軍事クーデターに端を発し、共産主義者掃討を掲げた勢力に多くの人が殺され、その数は100万人以上にも及ぶとされている。2010年代に入っても英雄として暮らす大虐殺の実行者たちに自分の行ったことを演じさせた「アクト・オブ・キリング」のジョシュア・オッペンハイマー監督が、虐殺で家族を失った被害者側から悪とは一体何なのか見つめるドキュメンタリー。兄を殺された眼鏡技師が、危険を冒し視力検査を装って権力者となった加害者に近付き、核心を突いた質問を投げかけていく。第71回ヴェネツィア国際映画祭で審査員大賞、国際映画批評家連盟賞など計5部門を制覇。
1960年代のインドネシアの虐殺の加害者にカメラを向けた「アクト・オブ・キリング」の監督が、同事件を別角度から捉え直すドキュメンタリー。兄を虐殺された眼鏡技師のアディは加害者に、無料の視力検査で警戒をそらしつつ事件当時について問う。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 2015年7月4日 |
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キャスト |
監督:ジョシュア・オッペンハイマー
出演:アディ・ルクン |
配給 | トランスフォーマー |
制作国 | デンマーク インドネシア ノルウェー フィンランド イギリス(2014) |
上映時間 | 103分 |
(C) Final Cut for Real Aps, Anonymous, Piraya Film AS, and Making Movies Oy 2014
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ユーザーレビュー
総合評価:5点★★★★★、1件の投稿があります。
P.N.「真浦塚真也」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2016-05-01
前作の「アクトオブキリング」のような圧倒的な衝撃は少ないものの、心にズシンと残る何かは前作以上でした。どちらの言い分も、どちらの心理も同じ人間だから分かるし、同じ人間だからこそ安易に飲み込むことができない。観ていて辛くなりますが、観ない訳にもいかない。そんな作品です。