マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙 作品情報
まーがれっとさっちゃーてつのおんなのなみだ
雑貨商の家に生まれたマーガレット(メリル・ストリープ)は市長も務めた父の影響で政治を志すが、初めての下院議員選挙に落選してしまう。失望する彼女に心優しい事業家デニス・サッチャー(ジム・ブロードベント)がプロポーズする。「食器を洗って一生を終えるつもりはない」野心を隠さないマーガレットを、デニスは寛容に受け入れる。双子にも恵まれ、幸せな家族を築く一方で、マーガレットは政治家としての階段も昇りはじめる。失墜した英国を再建する。それは気の遠くなるような闘いだったが、彼女はその困難に立ち向かう。愛する夫や子供たちとの時間を犠牲にし、マーガレットは深い孤独を抱えたままたった一人で闘い続けた……。現在のロンドン。どんなに苦しい時も支え続けてくれた夫・デニスは既に他界した。だが、マーガレットは未だに夫の死を認識していないのか、時折不可解な行動が目立つ。思い出の洪水の中で、デニスの遺品を手に取り彼女は「あなたは幸せだった?」とつぶやくのだった……。
「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」の解説
その強い信念により強力なリーダーシップを発揮した英国史上初の女性首相“鉄の女”マーガレット・サッチャーの姿を描く「マンマ・ミーア!」のフィリダ・ロイド監督作。出演は「恋するベーカリー」のメリル・ストリープ、「家族の庭」のジム・ブロードベント。
“鉄の女”と呼ばれたイギリス初の女性首相、マーガレット・サッチャーの伝記ドラマ。財政の立て直し、フォークランド諸島をめぐるアルゼンチンとの紛争など、さまざまな問題を解決していった彼女の光と影を、重厚なタッチで綴っていく。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 2012年3月16日 |
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キャスト |
監督:フィリダ・ロイド
出演:メリル・ストリープ ハリー・ロイド ジム・ブロードベント アンソニー・ヘッド リチャード・E・グラント ロジャー・アラム スーザン・ブラウン オリビア・コールマン ニック・ダニング ジュリアン・ワダム アレクサンドラ・ローチ マイケル・ペニントン デビッド・ウェストヘッド リチャード・ディクソン |
配給 | ギャガ |
制作国 | イギリス(2011) |
上映時間 | 105分 |
(C) 2011 Pathe Productions Limited. Channel Four Television Corporation and The British Film Institute.
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ユーザーレビュー
総合評価:4.25点★★★★☆、8件の投稿があります。
P.N.「グスタフ」さんからの投稿
- 評価
- ★★★☆☆
- 投稿日
- 2019-10-19
夫に先立たれ認知症が世間に公表された頃を軸に、過去の主要な出来事を頻繁にインサートして、イギリス政界や社会状況をダイジェストに編集した記録もの。映画「リトルダンサー」にある国営化政策撤廃に絡む労働組合との軋轢や、IRAのテロへの強硬姿勢、アルゼンチンと戦ったフォークランド紛争、そして人頭税導入から保守党内部で孤立する様子もあり、歴史の中の立場は理解できる。対して私生活は極端に抑えられており、娘キャロルは登場するも息子マークの成人姿はない。夫デニスとの婚約エピはあるが、幻覚に度々現れるも夫婦愛の核心は描かれていない。故にメリル・ストリープの独り舞台に終わる。中年から晩年までのサッチャーの妥協なき強靭な政治家像を見事に演じてる。伝統に凝り固まった男性組織の硬直化を打破する、女性政治家の必然性をより深く描いても良かったのではないか。副首相の辞任劇がもっと生きたはず。