テザ 慟哭の大地 作品情報
てざどうこくのだいち
1990年、アンベルブル(アーロン・アレフェ)はエチオピアの村へ帰郷する。彼を待っていたのは年老いた母(タケレチ・ベイエネ)と、同居する女性アザヌ(テジェ・テスファウン)だった。1970年代、アンベルブルは医者を志し、ドイツに留学する。恋人カサンドラ、親友テスファエ(アビュユ・テドラ)とその白人の恋人でテスファエの子供を身籠っているギャビらと夢を語る日々。しかしエチオピアで政変が起こる。テスファエはギャビと息子テオドロスを残し、マルクス主義を標榜するメンギスツ軍事独裁政権下の故国に帰る。カサンドラもアンベルブルの前から姿を消す。ギャビから、カサンドラが彼の子供を中絶したと知らされる。1980年代、アンベルブルも帰国し、アディスアベバで課せられた仕事をこなす。アンベルブルは反革命分子として尋問にかけられ、自己批判を求められる。テスファエに説得され、アンベルブルは自己批判に応じる。研究所の中で、過激分子がテスファエを虐殺する。アンベルブルは東ドイツ行きを命じられる。ベルリンでギャビたちに会うが、テスファエの死をなかなか伝えられない。テオドロスは、白人社会で黒人が生きる困難さを自覚していた。アンベルブルはベルリンで暴徒に襲われ、片足を失う。絶望したアンベルブルは故郷の村に帰る。都会から遠く離れた村にも内戦の波は届き、若者は強制的に戦場へ駆り出されていた。アンベルブルが悪霊に取り憑かれていると思い込んだ長老たちは、悪霊祓いの儀式を繰り返す。村人たちから疎まれているアザヌの姿が自分自身と重なり、アンベルブルは彼女に惹かれていく。アザヌはアンベルブルを、村の近くの大きな湖にある島に連れていく。その島には洞窟があり、徴兵を逃れようとする少年たちが隠れていた。彼女は自分の子供を殺した過去をアンベルブルに告白し、2人は結ばれる。村人たちは、結婚前に子供を身籠ったアザヌを血眼になって探す。アンベルブルの母は2人を島に逃がす。アザヌは島の洞窟で出産する。
「テザ 慟哭の大地」の解説
権力の支配と格差に苦しむエチオピアの姿を、激動の1970年代から20年に渡って描くヒューマンドラマ。監督は、「三千年の収穫」でロカルノ映画祭銀獅子賞を受賞したハイレ・ゲリマ。ヴェネチア国際映画祭金のオゼッラ賞・審査員特別賞、ロッテルダム国際映画祭Dioraphte賞など、20以上の映画祭で受賞。
エチオピア出身の鬼才ハイレ・ゲリマが手掛けた、壮大なドラマ。医者を志し、エチオピアの小さな村からドイツへと渡ったアンベルブル。その間に祖国は帝政から社会主義国家へと移行してしまう。久々に帰郷した彼は、激しい変貌に衝撃を受ける。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 2011年6月18日 |
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キャスト |
監督:ハイレ・ゲリマ
出演:アーロン・アレフ アビュユ・テドラ テジェ・テスファウン タケレチ・ベイエネ ネビユ・バイエ ウヒブ・バユ アラバ・E・ジョンストン=アーサー ヴェロニカ・アヴラハム メンギスツ・ゼラレム |
配給 | シネマトリックス |
制作国 | エチオピア ドイツ フランス(2008) |
上映時間 | 140分 |
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