P.N.「pinewood」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2021-12-06
シーンシーンが綺羅綺羅と輝く刹那。ファーストシーンとメビウスの輪の如く呼応するラストシーンは自然へ帰れと云う思想なのかも知れぬ
さむうぇあー
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シーンシーンが綺羅綺羅と輝く刹那。ファーストシーンとメビウスの輪の如く呼応するラストシーンは自然へ帰れと云う思想なのかも知れぬ
吹き替え版でソフィア・コッポラ監督の第二作目の映画〈ロスト・イン・トランスレーション〉を観て居ると,ビル・マーレイやスカーレット・ヨハンソンが居心地の悪そうな愛すべきトーキョーの異邦人として本篇の自伝的で居て何処か不安定な親娘の姿がオーバーラップして来る
本ステイーブン・ドーフの主演した閉所恐怖空間を体験させられる劇映画が「ブレーキ」だった…。一人芝居か他はラジオドラマ的な声の錯綜する危機的状況ー。此の不条理な苦境を超えて生き延びるサバイバルなゲーム、息苦しい程に過酷何だが、サプライズなエンデイングが待っていて。
スター・チャンネルでのソフィア・コッポラ監督のマイチョイス特集の一本でスタンリー・キューブリック監督の黒白映画「ロリータ」を観た…。本編での父娘の微妙な親密性はきっと上記の作品へのオマージュで在るのだろうと云う気がして来たんだ。ロリコンと言う心理学用語のルーツにも為った原作の持つ性的な異常心理は、キューブリック少年の映像作家の原点で在ったのかも知れないがー。
久し振りに今回はスター・チャンネルのブラウン管で視聴。特殊メイクでの型どりシーンの呼吸感は禅の境地なのかな~。映画と言う芸術がもう1場面だけで成り立って仕舞うんだな。プール場での父娘の一寸おどけた水中パントマイムやプールサイドで暖かな日射しを浴びるワンシーンの幸福感ったら堪ら無いんだ。だけども、未だあどけない娘にとって母親の不在はとても哀しい…。だから其の父親も哀しいー。心の何処かにポカンと空いた穴を埋める術も無くてね。でも、そんなどう仕様も無い寂しが其れは実に美しいんだ🎵思い詰めた様に、男は飛ばして来たブラックボデイの車から降りると、一人歩き始めるのだった。若き感性の溢れるリリシズムと岐路に立つ父の肖像だろうか✨
名画座キネカ大森の今泉力哉監督特集で<サッドテイー>を観ていたら、本編の冒頭とラストで一台の黒いボデイの車が何周もレーシングするシーンとオーバーラップしたー。前者のジョギング走行する青年の姿は本編シーン引用だと後で知った…。此の青年の行為が物語の重要な伏線となる。本編ではハリウッド男優の父が狂言回しとして登場。其の虚無的な日常と対比される可愛い娘エル-ファニング嬢の充実振りは切ない程だ。寂しい想いを寂茶に託した<サッドテイー>と共鳴する処である♪
父と娘の関係を見詰めたソフィア・コッポラ監督の自伝的なドラマ♪キラキラ光るプールのシーン、スケートリンク場のシーン等も音楽と共にとてもお洒落。脚を折った父がホテルで二人の若い女を部屋に呼び、バーの回転ダンスを眺めてベットに微睡むシーンも何とも印象的!
冒頭の車のシーンとラストシーンが呼応しスタイリッシュな映像美を打ち立てている。
好きな人は大好き、な映画だと思います。
ストーリーがどうというわけではない、でも見終わった後にふわっと余韻が残る映画です。
映像がキレイ。エル・ファニングがかわいい。ファッションもさりげなくかわいい。そして旅行に行きたくなります(笑)
こんなお父さん、こんな生活はそうないけど、ちょっといいかも。
とても静かな映画です。こごぞというときに流れる音楽が印象的。
父と娘のなにげない会話と、ごく普通の食事やゲームのシーンが淡々と表現されているのですが、お互いすごく大切に思い合ってるのが伝わってきます。
あとから、寂しさや切なさが、じわじわくる映画でした。