牛の鈴音 作品情報
うしのすずおと
牛の寿命は15年ほどであるが、79歳の農夫・チェ爺さんが30年間ともに働いてきた牛は、40年も生きている。お爺さんは耕作機械を使おうとせず、また、牛が食べる草が毒になるのを防ぐため農薬も使わなかった。そんなチェ爺さんに長年連れ添ってきたお婆さんは、不平不満が尽きない。しかしある日、かかりつけの獣医が、牛は今年の冬を越せないと告げる。冬、お爺さんは牛市場で新しい雌牛を買う。春、若い牛が雌の仔牛を産む。雌の仔牛はお金にならないため、お婆さんはがっかりする。お爺さんは市販の飼料を使わず、夜明けから牛のエサを黙々と作る。夏の終わりに大雨が降り、田んぼが水浸しになる。チェ爺さんは時々、頭が痛いと言うようになる。夫婦で老いぼれ牛が引く荷馬車に乗って町の病院に行くと、医師はお爺さんに働くのを控えるよう忠告する。病院の帰り、2人は写真館で、遺影用の写真と記念写真を撮影する。ある日、仔牛が逃げ出してお爺さんに体当たりしたため、お爺さんは仕方なく仔牛を売る。老いぼれ牛は、お爺さんとお婆さんが乗ると立ち止まってしまうようになる。お爺さんは牛を気遣い、お婆さんに降りろと怒鳴る。韓国のお盆に当たる秋夕、9人の子供たちが家族を連れてやってくる。お婆さんに頼まれた子供たちは、牛を売って隠居するようお爺さんを説得するが、お爺さんは答えない。秋、収穫を迎えると、次男に頼まれた近所の人が、トラクターで稲刈りを手伝いに来る。お爺さんは、機械でやると米がいくらか無駄になると言い張る。お爺さんが足に怪我をする。お婆さんに説得され、お爺さんは渋々、牛を牛市場に連れていく。しかし、牛の目から涙が落ちるのを見て、手放すのをやめる。お爺さんは、若い牛の訓練を始める。冬、老いぼれ牛が動かなくなる。お爺さんは、30年間つけていた鼻輪と鈴を外した。お爺さんが天国に行けよと声を掛けると、牛は一瞬首を振り、動かなくなる。
「牛の鈴音」の解説
農夫と1頭の牛の絆を描くドキュメンタリー。普通15年ほどが寿命の牛が40年も生き、老夫婦と働いてきた日常を淡々とカメラに収めた本作が、本国で驚異的な観客動員を記録。監督はテレビ演出家出身で、本作が映画初監督となるイ・チュンニョル。プサン国際映画祭最優秀ドキュメンタリー賞ほか、国際映画祭での受賞多数。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 2009年12月19日 |
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キャスト |
監督:イ・チュンニョル
出演:チェ・ウォンギュン イ・サムスン |
配給 | スターサンズ=シグロ |
制作国 | 韓国(2008) |
上映時間 | 78分 |
ユーザーレビュー
総合評価:4.4点★★★★☆、5件の投稿があります。
P.N.「ハナモモ」さんからの投稿
- 評価
- ★★★☆☆
- 投稿日
- 2019-09-20
無口でおとなしく、ちょっぴり頑固なお爺さんと終始お爺さんに対して愚痴を溢すお婆さん、そして年老いてヨボヨボなのに懸命に働く牛のストーリーは素晴らしかったです(≧ω≦)b
自然体で撮られているからこそ、この映画の良さが出てます!
お爺さんの気持ち、お婆さんや牛の気持ちもそれぞれ伝わってきました。
あの子牛の手の追えないヤンチャ振りは面白かったです☆