クライマーズ・ハイ 作品情報
くらいまーずはい
1985年8月12日、群馬県御巣鷹山で死者520人という世界最大の航空機事故が起こった。地元の地方紙「北関東新聞」の遊軍記者である悠木(堤真一)は、社長の白河(山崎努)から事故の全権デスクを任される。そんな悠木の母は白河のかつての愛人であり、その縁故で入社したという関係に二人はあった。編集局の戦争が始まった。県警キャップの佐山(堺雅人)らは現地へと飛ぶ。しかし、白河がすべての権限を握る社内には複雑な人間関係が渦巻き、編集局と販売局の対立もあって、佐山の現場レポートは握りつぶされてしまった。熱くなった悠木は、この状況が登山における「クライマーズ・ハイ」に近いとを感じる。興奮状態が極限まで達した時こそが、最もミスを犯しやすいのだ。そして、それを悠木に諭してくれた登山仲間であり親友の安西(高嶋政宏)がクモ膜下出血で倒れた。一方、編集局部長である等々力(遠藤憲一)と悠木の対立も、日に日に深まっていく。「北関東新聞」の社員には、誰もが地方新聞社ならではのコンプレックスがあり、かつてはチームを組んでいた等々力と悠木の人間関係も捩じれてしまったのだ。女性記者の玉置(尾野真千子)は、墜落の原因に関するスクープのネタを得る。そんな玉置に佐山をつけて、確実なウラを取るよう悠木は命じた。しかし、完璧なウラは取れなかった。チェック、ダブルチェック。自身がクライマーズ・ハイに陥っていることを自覚している悠木は、その掲載を見送る。翌日、別の新聞がその特ダネを抜いた。退社を決意した悠木は、白河の罵声を浴びながら社を去る。それから、22年。安西の息子である燐太郎(小澤征悦)とクライミングに挑んだ悠木は、そこで離別した息子の話を聞く。若き日の悠木は、家族を犠牲にしてまで記者の仕事にのめり込んでいたのだ。悠木は、息子が暮らすニュージーランドを訪れる。そこには、成長した息子の姿があった。
「クライマーズ・ハイ」の解説
地方の新聞社を舞台に、大事件が起こって興奮状態に陥った人々の姿を生々しく描いた群像ドラマ。原作は、元新聞記者として自身の体験も踏まえて書いた横山秀夫のベストセラー小説。脚本は、加藤正人(「雪に願うこと」)と成島出(「築地魚河岸三代目」)、そして監督の原田眞人(「突入せよ! 『あさま山荘』事件」)。キャストは、「ALWAYS 三丁目の夕日」の堤真一、「ジャージの二人」の堺雅人、「殯の森」の尾野真千子らをはじめ、多くの実力派俳優が顔を揃えた。
公開日・キャスト、その他基本情報
ユーザーレビュー
総合評価:4.27点★★★★☆、22件の投稿があります。
P.N.「pinewood」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2021-10-18
ドキュメンタリーtouchな本篇迫力