東京タワー オカンとボクと、時々、オトン(2007) 作品情報

とうきょうたわーおかんとぼくとときどきおとん

飲んだくれの自由人である“オトン”(小林薫)の家を出て、“オカン”(樹木希林)と幼い“ボク”は筑豊の実家で暮し始める。炭坑町でオカンとその姉妹たちと暮す日々が続くが、高校進学を間近にひかえたボクはオカンのもとを離れて大分の美術高校に行くことを決めた。オカンが小料理屋で働きつつ送ってくれる仕送りでボクは、自堕落な高校生活を送る。やがて憧れていた東京に出て美大生になるに至っても、ボク(オダギリジョー)は自堕落な生活を送り続けていた。故郷のオカンの励ましと学費の援助によってなんとか大学を卒業したものの、就職はせず、町金融で借金をかさねながら暮らす日々も次第に窮まっていった。今の暮しぶりを知ったらオカンはどんなに落胆するだろうかと思い立ち、故郷との連絡を絶ち、心を入れ替えて生活を立て直す決心をするボク。何でもかんでも仕事を引き受けてがむしゃらに働く内に、イラストレーター兼コラムニストとしていつの間にか食えるようになる。借金も完済し、これでオカンに心配をかけることも無いと思っていた矢先、久々に連絡をとった故郷の叔母からオカンがガンの手術で入院していた事を知らされる。ボクがオカンを心配させまいと連絡を絶っていた間、オカンもボクを心配させまいと連絡を絶っていたのだった。ボクはオカンを東京に呼び寄せ、再び二人で暮らすことにする。上京したオカンを東京見物につれていき、今の仕事が一段落ついたら一緒に東京タワーの展望室に登ろうと約束するボク。料理が上手で世話好きなオカンを慕い、家に入り浸るボクの友人たち。毎晩のように訪ねてくる彼らにオカンは料理を振る舞い、オトンとののろけ話で彼らを笑わせた。賑わいの絶えない幸福な生活がやって来たかに思われたが、間もなくオカンのガンが再発してしまう。入退院を繰り返す闘病の日々。衰弱していくオカンの身体はやがて抗ガン剤の副作用に悲鳴をあげる。あまりの苦しみ様に見兼ねたボクは、オカンの死期が早まる事を受け入れ、治療を断念する。東京タワーを間近に見上げる病室で、副作用の苦しみから解放されて穏やかな日々を取り戻したオカン。オカンを慕うボクの友人たちやオカンの故郷の姉妹たち、離れて暮しつつもオカンが慕い続けたオトンが訪ねて来てオカンの残り少ない時間を共に過ごす。やがて、オトンとボクが見守るなか、オカンは静かに息を引きとった。生前に約束を果たせなかった事を悔いつつも、ボクはオカンの位牌を持って東京タワーに登り、眼下に広がる東京の景色を一緒に眺めるのだった。

「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン(2007)」の解説

母の女手一つで育てられた主人公(オダギリジョー)が、ガンに冒されつつも気丈に生きる母を支え、やがてその死を看取る…。互いを思いやりながら慎ましく暮す母と息子の姿を堅実な演出力によって描き出した自伝的ストーリー。原作はリリー・フランキーの同名小説。出演はオダギリジョー、樹木希林、内田也哉子。監督は松岡錠司。脚本は松尾スズキ。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 2007年4月14日
キャスト 監督松岡錠司
原作リリー・フランキー
出演オダギリ ジョー 樹木希林 内田也哉子 松たか子 小林薫 冨浦智嗣 田中祥平 谷端奏人 渡辺美佐子 佐々木すみ江 原知佐子 結城美栄子 猫背椿 伊藤歩 勝地涼 平山広行 荒川良々 辻修 寺島進 小島聖 吉本菜穂子 光石研 千石規子 仲村トオル 土屋久美子 小泉今日子 板尾創路 六角精児 宮崎あおい 田口トモロヲ 松田美由紀 柄本明 田中哲司 塩見三省 江本純子 安藤玉恵 栗原瞳 麻里也 竹下玲奈 小林麻子 ぼくもとさきこ
出演(声)岩松了
配給 松竹
制作国 日本(2007)
上映時間 142分
公式サイト http://www.tokyotower-movie.jp/

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ユーザーレビュー

総合評価:4.5点★★★★☆、11件の投稿があります。

P.N.「雪風」さんからの投稿

評価
★★★☆☆
投稿日
2023-12-21

有名な役者さんがワンカットやワンシーンだけの贅沢な出演はリリーさん原作ということなのでしょうか。オダギリジョーさん、樹木希林さんもすごくよかったです。両親を思いながら観ました。

最終更新日:2023-12-31 16:00:01

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