ジェイムズ聖地へ行く 作品情報

じぇいむずえるされむへいく

敬虔なクリスチャンで、純真無垢な心の青年ジェイムズ(シアボンガ・シブ)はアフリカの小さな村の出身。村で次期牧師に任命され、皆の期待を一身に背負い、聖なる地エルサレムへと名誉ある巡礼の旅に出かける。ベンギュリオン空港(テルアビブ近郊)に降り立ったジェイムズだが、入国審査で思わぬハプニングが。ジェイムズを不法労働が目的だと決めつけた女性係官にパスポートを押収され留置場へ放り込まれてしまった。その後、ジェイムズは釈放されトラックで外国人労働者の共同部屋へ連れていかれる。「これでエルサレムへ行ける」と喜んだのもつかの間、ジェイムズは身に覚えのない保釈金の借金を負わされ、働かされるハメに。留置所から釈放されたのは、外国人労働者のブローカー、シミ(サリム・ダウ)が、ジェイムズを買ったからなのだ。薄暗い共同部屋に住みながら、朝から晩まであちこちへ駆り出され掃除をして回るジェイムズ。これも神様が与えてくれた試練だと固く信じて真摯に働くジェイムズは、仕事の報酬を受取るのを断る。ある日、シミの父親・サラ(アリー・エリアス)の元に働きに出かけたジェイムズは「僕が興味があるのは農業と宗教だけ」と説明し、サラに気に入られる。他人を利用し賢い者が勝つ資本主義社会の中で、ジェイムズはブラックマーケットのルールを徐々に理解していき、ずる賢さを身に付けていく。遂には、シミに内緒で自らも外国人労働者の仕事を手配し、金を稼ぐようになる。TVを買い、服を買い、物欲に目が眩んでいくジェイムズは、ブローカーとしての才能を開花させ、新規のお客さんには「初回は無料サービスです」と 軽く言ってしまうほどに成長していく。資本主義的欲望が渦巻くイスラエルの顔に目を奪われ、彼の聖地エルサレムは心の中でどんどん遠くなる。搾取される側から、搾取する側へ。目的を忘れかけたジェイムズは、果たして約束の地、エルサレムにたどり着けるのだろう。

「ジェイムズ聖地へ行く」の解説

エルサレムへ向かう若者を通じて、イスラエルの社会的背景を見せながら、スピリチャルな精神世界を対比させる。監督は「The Inner Tour」のラアナン・アレクサンドロヴィッチ。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 2007年6月23日
キャスト 監督ラアナン・アレクサンドロヴィッチ
出演シアボンガ・シブ アリー・エリアス サリム・ダウ サンドラ・ショーンワルド
配給 ラウンドテーブル・シネマ=アップリンク
制作国 イスラエル(2003)
上映時間 87分

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最終更新日:2022-07-26 11:03:36

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