ロストロポーヴィチ 人生の祭典 作品情報
ろすとろぽーびちじんせいのさいてん
世界的なチェリスト、ロストロポーヴィチと、ボリショイ劇場を席巻したオペラの女王、ガリーナ・ヴィシネフスカヤ。ふたりは運命的な出会いにはじまり、音楽にささげる情熱、ロシアの歴史に翻弄される家族、西側諸国での活動など、怒涛のような人生を歩んできた。映画では、ロストロポーヴィチがノーベル賞作家ソルジェニーツィンを自らの別荘にかくまったことや、作曲家ショスタコーヴィチ、物理学者サハロフらを擁護したことで、はからずもロシア当局と対立してしまい、反体制芸術家として扱われ、ロシア国籍を剥奪されてしまった事件など、祖国を離れる決断を迫られた当時の苦悩について語られている。また、同時代を生きた作曲家ショスタコーヴィチ、プロコフィエフ、またバッハ、ムソルグスキー、ブリテン、ベートーヴェンなど歴史的な作曲家についての独自の音楽観や、音楽をやっていく上での信念などについて、ロストロポーヴィチはあけひろげに語る。ロストロポーヴィチの妻で、ロシア・ボリショイ劇場などで活躍した国民的ソプラノ歌手ガリーナは、夫を愛する妻として、また母として、みずからの波乱の人生を映像・写真を交えて振り返る。西側での活動期間が短かったことや、ロシアでの活動の記録が少ないこともあり、ガリーナの映像がほとんど存在しないが、本作品では、歌手として活躍していた若かりし頃の貴重な舞台映像が収録されている。インタビュー映像以外には、サンクト・ペテルブルクにある夫妻の思い出の詰まった邸宅での貴重品の数々を収めたシーンや、二人が初めて出逢ったモスクワ宮殿ホール(メトロポール)での結婚50周年記念祝賀会に世界の王侯貴族が集う華やかなシーンを収録。さらに、世界のオザワがタクトを振り、ロストロポーヴィチ“最後の初演”となった、ペンデレツキの楽曲によるウィーン・フィルとの演奏風景も収録されている。
「ロストロポーヴィチ 人生の祭典」の解説
20世紀の最も偉大なチェリスト、ムスティフラフ・ロストロポーヴィチ。彼の妻でボリショイ劇場を席巻したソプラノ歌手、ガリーナ・ヴィシネフスカヤ。激動の20世紀を生き抜いてきた二人の、人生を通して紐解かれる人間愛と芸術の歴史を描いたドキュメンタリー。監督は、敗戦前後の昭和天皇の孤独と苦しみを描いた映画「太陽」や、驚異の90分ワンカット映像として話題となった「エルミタージュ幻想」などのアレクサンドル・ソクーロフ。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 2007年4月21日 |
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キャスト |
監督:アレクサンドル・ソクーロフ
出演:ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ ガリーナ・ヴィシネフスカヤ 小澤征爾 クシシュトフ・ペンデレツキ |
配給 | デジタルサイト |
制作国 | ロシア(2006) |
上映時間 | 101分 |
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